認知症高齢者と家族や友人との遠隔コミュニケーション (4例) - 前頭前野賦活, ストレス状態, ポジティブ感情喚起計測の予備的検討
「問題と目的」高齢者のストレスにつながる要因として, 2点の高齢者特性が挙げられる. 1点目は, 身体 (生理) 的, 心理的 (感覚, 知覚, 認知) 機能などの減衰である. 2点目は, 心理社会的 (立場や役割, 人間関係) な縮小・喪失である (小林, 2008). 特に病院への入院や介護老人保険施設への入所という大きな生活環境の変化は, 家族や友人とのコミュニケーション機会を減少させ, 高齢者の心理に不安やストレス, 孤独感や疎外感といった悪影響を与えると考えられる. 山田 (2007) は, ストレスによる海馬の神経細胞の変性が学習・記憶機能を低下させるというストレス増加と認知機能低...
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Published in | Journal of Health Psychology Research Vol. 34; no. 1; pp. 23 - 28 |
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Main Authors | , , |
Format | Journal Article |
Language | Japanese |
Published |
日本健康心理学会
28.09.2021
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Summary: | 「問題と目的」高齢者のストレスにつながる要因として, 2点の高齢者特性が挙げられる. 1点目は, 身体 (生理) 的, 心理的 (感覚, 知覚, 認知) 機能などの減衰である. 2点目は, 心理社会的 (立場や役割, 人間関係) な縮小・喪失である (小林, 2008). 特に病院への入院や介護老人保険施設への入所という大きな生活環境の変化は, 家族や友人とのコミュニケーション機会を減少させ, 高齢者の心理に不安やストレス, 孤独感や疎外感といった悪影響を与えると考えられる. 山田 (2007) は, ストレスによる海馬の神経細胞の変性が学習・記憶機能を低下させるというストレス増加と認知機能低下との関連について報告している. Holwerda et al. (2014) は, 高齢者が孤独を感じることが認知症発症の主たる要因の一つとなっていることを報告している. コミュニケーション機会を提供することは, 高齢の入院患者や入所者の認知機能賦活やストレス軽減につながると考えられる. |
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ISSN: | 2189-8790 |