<ワークショップ10> 「ASDの感情理解」 司会のことば ASDの感情理解
従来, 高機能圏を中心とした自閉症スペクトラム障害(以下ASD)を抱える人々に対して認知行動療法(以下CBT)が有用であると言われてきた. しかし, 同時に実際にCBTの実践報告が近年まで少なかったこともあり, われわれ支援者はASDを抱える人々のどのような問題に対して, どのような取り組みをして行けば良いのか戸惑うことが多かったように思う. そんな中, ASD児を対象にしたCBTの実践が海外では数多く発表され始めている. それはASDを抱える人々に対するCBT実施上の課題に取り組むために行ったさまざまな創造的な工夫の成果の表れでもあろう. その実践上の工夫を知ることが, われわれの日々のAS...
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Published in | 児童青年精神医学とその近接領域 Vol. 57; no. 1; pp. 131 - 132 |
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Main Author | |
Format | Journal Article |
Language | Japanese |
Published |
日本児童青年精神医学会
01.02.2016
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Summary: | 従来, 高機能圏を中心とした自閉症スペクトラム障害(以下ASD)を抱える人々に対して認知行動療法(以下CBT)が有用であると言われてきた. しかし, 同時に実際にCBTの実践報告が近年まで少なかったこともあり, われわれ支援者はASDを抱える人々のどのような問題に対して, どのような取り組みをして行けば良いのか戸惑うことが多かったように思う. そんな中, ASD児を対象にしたCBTの実践が海外では数多く発表され始めている. それはASDを抱える人々に対するCBT実施上の課題に取り組むために行ったさまざまな創造的な工夫の成果の表れでもあろう. その実践上の工夫を知ることが, われわれの日々のASDを抱える人々への支援を大きく支えていく. さらに海外での工夫と同時に, わが国でASDの感情理解・感情のコントロールにおいて精力的に取り組んでおられる臨床家の先生方がいる. 今回は各先生方のASDの感情理解・感情のコントロールの取り組みにおける工夫を紹介したいと思い, 本ワークショップを企画した. |
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ISSN: | 0289-0968 |