15. 空間識と可塑性(何が変わるか)

「1. 空間識の形成」前庭受容器は, 回転角加速度の受容器である前・後・外側(水平)の3つの半規管と, 直線加速度の感覚受容器である卵形嚢と球形嚢の2つの耳石器より構成される. これら5種類, 左右合わせて計10個の受容器が, 頭部運動に伴って生じる回転および直線加速度を感受し, これを, 脳内に存在するneural storeあるいはneural integratorと呼ばれる, コンピュータの中央演算処理装置(central processor unit: CPU)に相当する部分に送っている(図1)1). このneural storeには図1に示すように, 視覚情報も入力している. また踝...

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Published inめまい平衡医学 Vol. 63; no. 1; pp. 8 - 16
Main Authors 肥塚泉, 渡辺昭司, 服部康介, 宮本康裕, 東美紀
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 日本めまい平衡医学会 01.02.2004
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ISSN0385-5716

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Summary:「1. 空間識の形成」前庭受容器は, 回転角加速度の受容器である前・後・外側(水平)の3つの半規管と, 直線加速度の感覚受容器である卵形嚢と球形嚢の2つの耳石器より構成される. これら5種類, 左右合わせて計10個の受容器が, 頭部運動に伴って生じる回転および直線加速度を感受し, これを, 脳内に存在するneural storeあるいはneural integratorと呼ばれる, コンピュータの中央演算処理装置(central processor unit: CPU)に相当する部分に送っている(図1)1). このneural storeには図1に示すように, 視覚情報も入力している. また踝関節や膝関節などから関節の角度情報, 筋肉の筋紡錘から, 筋肉の伸縮の状態, また, 足底にはどれ位の力が加わっているのかなどの, いわゆる体性感覚・深部知覚情報も同じくこのneural storeに入力している.
ISSN:0385-5716