54. Argon plasma coagulation (APC)療法が有効であった出血性放射線性腸炎の1例

「はじめに」出血性放射線性腸炎に対するargon plasma coagulation (APC)療法は, 有効かつ効率的で非接触的な安全な方法として広く用いられている. しかし, 潰瘍, 狭窄, 瘻孔を合併することがあり, 十分な注意が必要である. 今回, 分割治療, 低出力・短時間通電のAPCが合併症なく出血コントロールに有効であった1例を経験したので報告する. 「症例」患者: 78歳, 男性. 主訴: 血便. 既往歴: 高血圧症, 脂質異常症. 家族歴: 特記事項なし. 現病歴: 前立腺癌に対し2011年5月~7月まで74Gyの外照射をされた. 2012年1月頃から排便時に血便を認め,...

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Published inProgress of Digestive Endoscopy(2001年から) Vol. 84; no. 1; pp. 158 - 160
Main Authors 中下学, 大場彬博, 関由喜, 中嶋緑郎, 伊藤高章, 松本由華, 岡沢啓, 水城啓, 永田博司
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 日本消化器内視鏡学会関東支部会 14.06.2014
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Summary:「はじめに」出血性放射線性腸炎に対するargon plasma coagulation (APC)療法は, 有効かつ効率的で非接触的な安全な方法として広く用いられている. しかし, 潰瘍, 狭窄, 瘻孔を合併することがあり, 十分な注意が必要である. 今回, 分割治療, 低出力・短時間通電のAPCが合併症なく出血コントロールに有効であった1例を経験したので報告する. 「症例」患者: 78歳, 男性. 主訴: 血便. 既往歴: 高血圧症, 脂質異常症. 家族歴: 特記事項なし. 現病歴: 前立腺癌に対し2011年5月~7月まで74Gyの外照射をされた. 2012年1月頃から排便時に血便を認め, 消化器内科を受診した. 内科初診時現症: 意識清明. 血圧136/74mmHg. 脈拍80回/分・整. 眼瞼結膜貧血なし, 眼球結膜黄疸なし.
ISSN:1348-9844