27. ESD瘢痕部に認めた胃過形成性ポリープの1例

「和文要旨」症例は87歳男性. 前庭部小彎に約30mm大の0-I+IIa型の早期胃癌を認め, 内視鏡的粘膜下層剥離術(ESD)にて一括切除を施行した. 病理結果は乳頭状腺癌であった. 約1年後治療瘢痕部に約20mm大の隆起性病変を認め, 再度ESDを施行したところ過形成性ポリープで明らかな癌を疑わせる所見は認めなかった. 早期胃癌ESD後1年以内で瘢痕部に急速に増大した胃過形成性ポリープを経験したので報告した. 「症例」患者 : 87歳, 男性. 現病歴 : 軽度の貧血にて2005年12月上部内視鏡施行. 前庭部小彎に30mm大の0-I+IIaの早期胃癌を認め2006年3月内視鏡治療目的にて入...

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Published inProgress of Digestive Endoscopy Vol. 73; no. 2; pp. 134 - 136
Main Authors 上原慶太, 加藤信彦, 橋本健夫, 中山成一
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 日本消化器内視鏡学会関東支部会 2008
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Summary:「和文要旨」症例は87歳男性. 前庭部小彎に約30mm大の0-I+IIa型の早期胃癌を認め, 内視鏡的粘膜下層剥離術(ESD)にて一括切除を施行した. 病理結果は乳頭状腺癌であった. 約1年後治療瘢痕部に約20mm大の隆起性病変を認め, 再度ESDを施行したところ過形成性ポリープで明らかな癌を疑わせる所見は認めなかった. 早期胃癌ESD後1年以内で瘢痕部に急速に増大した胃過形成性ポリープを経験したので報告した. 「症例」患者 : 87歳, 男性. 現病歴 : 軽度の貧血にて2005年12月上部内視鏡施行. 前庭部小彎に30mm大の0-I+IIaの早期胃癌を認め2006年3月内視鏡治療目的にて入院. 既往歴 : 脳梗塞 82歳, 前立腺癌 85歳. 上部消化管内視鏡検査(2005年12月) : 前庭部小彎に山田III型状の緊満した可動性のある隆起性病変と隆起辺縁に扁平な隆起が観察され, 隆起頂上と扁平隆起の生検からは乳頭状構造を主体とする腺癌を認め0-I+IIaの早期胃癌と診断した.
ISSN:1348-9844