海外情報・2 障害者権利条約の採択

「1. 障害者権利条約の採択まで」 障害者権利条約(Convention on the Rights of Persons with Disabilities)が, 2006年12月13日, 国連総会において全会一致で採択された. 2007年3月30日以降に署名, 批准が可能となり, 20か国が批准した時点で発効する. 発効は, 2008年頃になる見通しである. 障害者の権利に関する条約としては8番目となるが, 障害者の人権を明確に保障する趣旨の国際条約は, これが初めてである. この条約を提案したのは, メキシコである. 条約案を協議する国連のアドホック委員会は, 2001年12月に設置され...

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Published in職業リハビリテーション Vol. 20; no. 2; pp. 49 - 50
Main Author 野中由彦
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 日本職業リハビリテーション学会 2007
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ISSN0915-0870

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Summary:「1. 障害者権利条約の採択まで」 障害者権利条約(Convention on the Rights of Persons with Disabilities)が, 2006年12月13日, 国連総会において全会一致で採択された. 2007年3月30日以降に署名, 批准が可能となり, 20か国が批准した時点で発効する. 発効は, 2008年頃になる見通しである. 障害者の権利に関する条約としては8番目となるが, 障害者の人権を明確に保障する趣旨の国際条約は, これが初めてである. この条約を提案したのは, メキシコである. 条約案を協議する国連のアドホック委員会は, 2001年12月に設置され, メキシコ提案の「障害者の権利及び尊厳を保護・促進するための包括的総合的な国際条約」決議案をコンセンサスで採択した. アドホック委員会の会合は, 2002年7月から2006年8月のほぼ4年にかけて, 8回に及んだ. 討議には, 加盟国だけでなく, 非政府組織(NGO)や市民団体も参加し, 2006年8月に条約案で最終合意していた.
ISSN:0915-0870