シンポジウム13 モバイル端末を用いたスポーツ診療
本学術集会は札幌医科大学理事長・学長であられる山下敏彦会長により「新しい世界, 新しいスポーツサイエンス」をテーマに, 臨床スポーツ医学の最前線から再生医学, 人工知能(AI)やデジタルトランスフォーメーション(DX)に関わる様々な知見が余すところなく披露された. 本シンポジウムでは, 特にモバイル端末を用いたスポーツ診療・病態解析について, 最前線の現場でこれを推進する5名の先生方にご登壇いただいた. 中島大輔先生(慶應義塾大学整形外科)による汗乳酸センサを用いた汗中の乳酸閾値(sLT)の計測に関する報告では, sLTが血液乳酸性閾値と強い相関を持ち, さらに呼気無酸素性作業閾値とも良好な相...
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Published in | 日本臨床スポーツ医学会誌 Vol. 31; no. 3; pp. 408 - 409 |
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Main Authors | , |
Format | Journal Article |
Language | Japanese |
Published |
日本臨床スポーツ医学会
31.08.2023
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ISSN | 1346-4159 |
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Summary: | 本学術集会は札幌医科大学理事長・学長であられる山下敏彦会長により「新しい世界, 新しいスポーツサイエンス」をテーマに, 臨床スポーツ医学の最前線から再生医学, 人工知能(AI)やデジタルトランスフォーメーション(DX)に関わる様々な知見が余すところなく披露された. 本シンポジウムでは, 特にモバイル端末を用いたスポーツ診療・病態解析について, 最前線の現場でこれを推進する5名の先生方にご登壇いただいた. 中島大輔先生(慶應義塾大学整形外科)による汗乳酸センサを用いた汗中の乳酸閾値(sLT)の計測に関する報告では, sLTが血液乳酸性閾値と強い相関を持ち, さらに呼気無酸素性作業閾値とも良好な相関を持つことが示された. 現在ではスポーツ分野への展開を念頭に自転車競技や水泳, 陸上競技などにおける実証試験が行われ, スポーツ現場への発展と応用が期待される. 大阪大学大学院情報科学研究科の内山彰先生からは, スポーツ中の熱中症対策について, ウェアラブルセンサから得られる生体データとGaggeの2ノードモデルと呼ばれる生体温熱モデルを組み合わせた深部体温推定法について提案された. |
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ISSN: | 1346-4159 |