11. 歯周病細菌検査を用いた妊婦歯科保健活動の試み(第2報)
妊娠期におけるred complexとして分類されるP.gingivalis(P.g.), T.forsythensis(T.f.), T.denticola(T.d.)にA.actinomycetemcomitans(A.a.)およびP.intermedia(P.i.)を加えた5菌種の検出状況を調べるため, 福岡県京築地区の3市町に在住する妊産婦を対象に歯周病細菌検査を実施し, 妊婦を対象とした歯科保健活動における有用性を検討した. 歯周病細菌検査は, リアルタイムPCR法を採用した歯周病関連菌検出キット(GC, 東京)を用いた. 今回の結果において, 産婦グループ6名(平均年齢33.0歳,...
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Published in | 口腔衛生学会雑誌 Vol. 59; no. 5; p. 617 |
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Main Authors | , , , , , , , , , , |
Format | Journal Article |
Language | Japanese |
Published |
日本口腔衛生学会
2009
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Summary: | 妊娠期におけるred complexとして分類されるP.gingivalis(P.g.), T.forsythensis(T.f.), T.denticola(T.d.)にA.actinomycetemcomitans(A.a.)およびP.intermedia(P.i.)を加えた5菌種の検出状況を調べるため, 福岡県京築地区の3市町に在住する妊産婦を対象に歯周病細菌検査を実施し, 妊婦を対象とした歯科保健活動における有用性を検討した. 歯周病細菌検査は, リアルタイムPCR法を採用した歯周病関連菌検出キット(GC, 東京)を用いた. 今回の結果において, 産婦グループ6名(平均年齢33.0歳, 産後8-12か月)と比較して妊婦グループ32名(平均年齢29.3歳, 平均妊娠週数22.7週)がred complexとして分類される3菌種すべてに高い検出率を示したこと, および妊婦グループにおいて妊娠週の増加に伴いA.a.菌を除く4菌種で低い検出率を示したことから, 妊娠期は歯周病細菌の経時的変化とともに歯周病の発症・進行のリスクが高くなる可能性が示唆された. このことから, スクリーニングの一助として, 比較的サンプリングが容易である唾液を用いた歯周病細菌検査を活用することは有用であると思われる. |
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ISSN: | 0023-2831 |