奥羽大学歯学部附属病院における医療事務の向上をめざして‐診療録記載内容の事前審査状況

• Published in: 口腔衛生学会雑誌 Vol. 54; no. 5; p. 583
• Main Authors: 橋本稔, 影山利夫, 中葉利男, 池嶋一兆, 天野義和, 宮澤忠蔵
• Format: Journal Article
• Language: Japanese
• Published: 日本口腔衛生学会 2004
• ISSN: 0023-2831

当院保険委員会は, 診療録記載内容の事前審査により記載事項の不備や漏れを指導して, 査定件数の軽減を図り, 医療事務の向上と患者に対してより良い歯科医療の提供をめざしている. 今回は臨床研修歯科医と常勤歯科医の診療件数, 記載不備や事前審査状況について報告した. 1. 臨床研修歯科医の診療録不備率は, 常勤歯科医のそれと比較して高い傾向がみられた. 2. 常勤歯科医の診療録不備率は経験年数の経過に伴い低下傾向がみられた. 3. 診療件数の多い群は経験年数11年から15年間の中堅クラスの常勤歯科医であった. 4. 当保険委員会での事前審査による診療録の不備は病名の漏れ, 口腔内の指導内容不備, 担当印なしなどが全体の7割を占めていた. 今後, 事前審査による診療録の不備項目を保険委員会で組織的に対策を講じて, 審査機関からの査定件数の軽減に努め, 適正な保険請求を心がけたい.