口腔ケアまたは口腔リハビリテーションの英文文献並びに邦文文献における用いられ方の比較

本研究は, 歯科領域においてさまざまな形で用いられている口腔ケア, 口腔リハビリテーションという言葉の概念を整理する目的で行った. 邦文文献は医学中央雑誌にて, キーワードに口腔ケアまたは口腔リハビリテーションを含む抄録をもとに内容について検討し, 英文文献はPubMedにてキーワードにOral care, Oral health careまたはOral rehabilitationを含むものを対象とした. それぞれ1999年から2003年の歯学雑誌に掲載されている文献について検討した. Oral care, Oral health careまたはOral rehabilitationという用...

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Published in口腔衛生学会雑誌 Vol. 53; no. 5; p. 625
Main Authors 本多啓子, 角町正勝, 新庄文明
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 日本口腔衛生学会 2003
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ISSN0023-2831

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Summary:本研究は, 歯科領域においてさまざまな形で用いられている口腔ケア, 口腔リハビリテーションという言葉の概念を整理する目的で行った. 邦文文献は医学中央雑誌にて, キーワードに口腔ケアまたは口腔リハビリテーションを含む抄録をもとに内容について検討し, 英文文献はPubMedにてキーワードにOral care, Oral health careまたはOral rehabilitationを含むものを対象とした. それぞれ1999年から2003年の歯学雑誌に掲載されている文献について検討した. Oral care, Oral health careまたはOral rehabilitationという用語は, 一般者を対象とする予防管理や口腔形態回復を示す内容で使われており, 口腔ケア, 口腔リハビリテーションという用語は, 主に中途障害や発達障害などの要介護者を対象とした予防管理や摂食, 嚥下機能訓練を示す内容で比較的多く用いられていることがわかった. わが国では, 1988年頃から高齢者福祉にかかわる動きが注目され始めているという時代背景を経て, 口腔ケアや口腔リハビリテーションという言葉が用いられるようになってきている. その一方で, アメリカで1981年に嚥下障害に関する書籍がすでに出版されていることや, わが国でも医学的リハビリテーションが普及しているということも考えると, 今後は医学雑誌や看護雑誌に掲載されている文献の内容なども検討したい.
ISSN:0023-2831