I-16「若年者の腰痛」に関するEBM
1990~2000年の「Medline」と「医学中央雑誌」を対象に「若年者の腰痛」に関するEBMを調査した. ランダム化比較試験, 非ランダム化比較試験, コホート研究・症例対照研究, 時系列研究・非対照実験研究に該当し, 行うことを強く勧めるだけの根拠がある, 行うことを中等度に指示する根拠があるものを選択した(「Medline」31件, 「医学中央雑誌」2件). 疫学・発症因子・診断・予防・評価法の5つに分類した. 若年者でも腰痛は多く認められ年齢とともに増加すること, 多くの因子が発症に関与していること, 臨床所見のみでは診断が困難なこと, 予防教育が有効であること, Visual an...
Saved in:
Published in | 日本腰痛学会雑誌 Vol. 9; no. 1; p. 189 |
---|---|
Main Authors | , |
Format | Journal Article |
Language | Japanese |
Published |
日本腰痛学会
2003
|
Online Access | Get full text |
Cover
Loading…
Summary: | 1990~2000年の「Medline」と「医学中央雑誌」を対象に「若年者の腰痛」に関するEBMを調査した. ランダム化比較試験, 非ランダム化比較試験, コホート研究・症例対照研究, 時系列研究・非対照実験研究に該当し, 行うことを強く勧めるだけの根拠がある, 行うことを中等度に指示する根拠があるものを選択した(「Medline」31件, 「医学中央雑誌」2件). 疫学・発症因子・診断・予防・評価法の5つに分類した. 若年者でも腰痛は多く認められ年齢とともに増加すること, 多くの因子が発症に関与していること, 臨床所見のみでは診断が困難なこと, 予防教育が有効であること, Visual analogue scaleが評価法として有用であることなどのエビデンスが確認された. しかし, ランダム化比較試験が少なく, 外国のエビデンスを習慣・文化の違う日本にそのまま適用させるのには少し問題があると思われた. 今後は, 日本でも独自にエビデンスを創り上げていく努力が必要である. |
---|---|
ISSN: | 1345-9074 |