I-15 腰椎椎間板ヘルニアの保存療法とその適応

一般的保存療法の適応を文献的考察を含め報告する. 腰椎椎間板ヘルニアの保存療法では麻痺とSLR障害が問題となる. 保存療法3ヵ月行っても, 日常生活の障害が大きい場合は手術治療を考慮することが一般的であるが, 適切な保存療法を行えば長期成績には差がない. 急性期は安静, 薬物治療が主体となり, 症状により各種ブロック治療も行う. 回復期の治療は牽引療法, 物理療法, 体操療法, 薬物療法を行う. 回復後の生活指導も大切である. 患者教育として, 保存療法の成績は手術療法と比較してもほとんど差がないことや近年の各種画像所見を含めた保存療法の有効性を理解してもらい, 社会復帰の期間の問題はあるがほ...

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Published in日本腰痛学会雑誌 Vol. 9; no. 1; pp. 188 - 189
Main Authors 岡村良久, 原田征行, 工藤正育
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 日本腰痛学会 2003
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Summary:一般的保存療法の適応を文献的考察を含め報告する. 腰椎椎間板ヘルニアの保存療法では麻痺とSLR障害が問題となる. 保存療法3ヵ月行っても, 日常生活の障害が大きい場合は手術治療を考慮することが一般的であるが, 適切な保存療法を行えば長期成績には差がない. 急性期は安静, 薬物治療が主体となり, 症状により各種ブロック治療も行う. 回復期の治療は牽引療法, 物理療法, 体操療法, 薬物療法を行う. 回復後の生活指導も大切である. 患者教育として, 保存療法の成績は手術療法と比較してもほとんど差がないことや近年の各種画像所見を含めた保存療法の有効性を理解してもらい, 社会復帰の期間の問題はあるがほとんどの例が保存療法の適応であり, コントロール可能である認識を持つべきである.
ISSN:1345-9074