Behavior of N-Methylcarbamate Pesticides during Refinement Processing of Edible Oils
[1 緒言] 平成18年5月29日より農薬, 動物用医薬品, 飼料添加物(以下, 農薬等)のポジティブリスト制度が施行され, 加工食品を含めた全食品について799品目の農薬等の残留基準が設定された. 本制度に違反しないためには, わが国はもとより, 輸入される食品の生産国, 地域における農薬等の使用管理及び残留基準の設定状況, わが国への輸入時の違反事例等の情報を的確に把握することが必要となる. わが国では食用油脂の原料の大部分を輸入に頼っているが, 海外での農薬の詳細な使用状況を把握すること自体が困難な場合もある. 著者らは油脂の安全性確保に対する取り組みとして, これまで有機塩素系, 有機...
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Published in | Journal of Oleo Science Vol. 56; no. 2; pp. 65 - 71 |
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Main Authors | , , , , , |
Format | Journal Article |
Language | Japanese |
Published |
日本油化学会
2007
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Summary: | [1 緒言] 平成18年5月29日より農薬, 動物用医薬品, 飼料添加物(以下, 農薬等)のポジティブリスト制度が施行され, 加工食品を含めた全食品について799品目の農薬等の残留基準が設定された. 本制度に違反しないためには, わが国はもとより, 輸入される食品の生産国, 地域における農薬等の使用管理及び残留基準の設定状況, わが国への輸入時の違反事例等の情報を的確に把握することが必要となる. わが国では食用油脂の原料の大部分を輸入に頼っているが, 海外での農薬の詳細な使用状況を把握すること自体が困難な場合もある. 著者らは油脂の安全性確保に対する取り組みとして, これまで有機塩素系, 有機リン系, ピレスロイド系, 含窒素系の主要な農薬の食用油脂の精製工程における挙動について検討してきた. その結果, ピレスロイド系農薬は脱臭後の油脂に残存することが懸念されるが, 水素添加工程を経るとペルメトリンを除いて油脂中には残存する可能性の低いこと, また, その他の種類の農薬については一連の精製工程を経た油脂には残存する可能性の低いことを報告した1-5). |
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ISSN: | 1345-8957 |