Behavior of 11 Organonitrogen Pesticides during the Refinement of Edible Oils

「1 緒言」平成13年から14年にかけて, わが国で無登録農薬が違法に輸入, 販売, 使用され, また中国産冷凍ほうれん草から残留基準値を超える農薬が検出され, 大問題となった. 日本国内の農作物への農薬の使用は, 農薬取締法により厳しく管理されているが, 世界には約700種類の農薬が存在するといわれている現状では, 輸入相手国の農薬の使用実態を把握することは困難である. 油糧種子の大部分は輸入に頼っており, 農薬が油糧種子に残留した場合, 搾油後の油脂に移行することが懸念される. さらに, 食品産業ではHACCP(Hazard Analysis and Critical Control Po...

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Published inJournal of Oleo Science Vol. 54; no. 8; pp. 431 - 435
Main Authors Toru FUKAZAWA, Yasuo SUZUKI, Shigeru TOKAIRIN, Kenji CHIMI, Takenori MARUYAMA, Teruyoshi YANAGITA
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 日本油化学会 2005
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Summary:「1 緒言」平成13年から14年にかけて, わが国で無登録農薬が違法に輸入, 販売, 使用され, また中国産冷凍ほうれん草から残留基準値を超える農薬が検出され, 大問題となった. 日本国内の農作物への農薬の使用は, 農薬取締法により厳しく管理されているが, 世界には約700種類の農薬が存在するといわれている現状では, 輸入相手国の農薬の使用実態を把握することは困難である. 油糧種子の大部分は輸入に頼っており, 農薬が油糧種子に残留した場合, 搾油後の油脂に移行することが懸念される. さらに, 食品産業ではHACCP(Hazard Analysis and Critical Control Point)システムによる衛生管理が導入され, 食品の安全性を科学的及び体系的に保障する時代になった(1). 著者らはこれまで有機塩素系(2), 有機リン系(3)及びピレスロイド系(4)の主要な農薬について, 食用油脂の精製工程における挙動を検討し, 原油中の有機塩素系及び有機リン系農薬は, 精製処理により除去されるが, ピレスロイド系農薬の大部分は, 精製油に残存しうることを報告した.
ISSN:1345-8957