一般演題12 ムチン分解能とトランスロケーション能の有無に関するビフィズス菌の安全性評価

【目的】プロバイオティクスは様々な食品に添加され, 人々の健康に貢献している. 一方で, 免疫不全患者等においては, プロバイオティクス投与により引き起こされた菌血症や敗血症等が報告され, 一部でその安全性について懸念されている. そこで, プロバイオティクスとして使用されているビフィズス菌3菌種(B.longum subsp.longum, B.breve, B.longum subsp.infantis)について, ムチン分解能試験並びに通常マウス及び免疫抑制マウスモデルを用いたトランスロケーション能に関する試験を行い, 上記3菌種の安全性評価を行った. 【方法】ビフィズス菌3菌種の基準株...

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Published in腸内細菌学雑誌 Vol. 25; no. 2; p. 64
Main Authors 武藤正達, 阿部文明, 宮内浩文, 八重島智子, 岩附慧二, 大橋雄二, 藤澤倫彦, 松本哲哉
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 日本ビフィズス菌センター 2011
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Summary:【目的】プロバイオティクスは様々な食品に添加され, 人々の健康に貢献している. 一方で, 免疫不全患者等においては, プロバイオティクス投与により引き起こされた菌血症や敗血症等が報告され, 一部でその安全性について懸念されている. そこで, プロバイオティクスとして使用されているビフィズス菌3菌種(B.longum subsp.longum, B.breve, B.longum subsp.infantis)について, ムチン分解能試験並びに通常マウス及び免疫抑制マウスモデルを用いたトランスロケーション能に関する試験を行い, 上記3菌種の安全性評価を行った. 【方法】ビフィズス菌3菌種の基準株及びプロバイオティクスとして使用されている菌株について, ムチンを炭素源とした培地における菌の増殖性を観察し, 併せて培養液中のムチンの分解性をSDS-PAGEにより観察した. 一方, 通常マウスに高濃度のB.longum BB536株を連続投与し, 血液, 肝臓, 腎臓, 及び腸間膜リンパ節の菌学的調査により投与菌のトランスロケーション能を測定し, 併せて腸管表層組織の変化を観察した.
ISSN:1343-0882