Bifidobacterium BB536含有ヨーグルト投与による腸内環境, 排便回数, 便性状に及ぼす影響

Bifidobacterium longum BB536(BB536)を含むヨーグルト(B. longum BB536, S. thermophilum, L. bulgaricusをスターターとして製造)を成人ボランティアに飲用させ, 腸内環境(糞便フローラ, アンモニアほか), 排便回数, 便性状に対する影響を試験し, 通常のヨーグルト(S. thermophilum, L. bulgaricusをスターターとして製造)を飲用させた場合と比較した. 腸内環境の試験には11人のボランティアを使用し, 通常ヨーグルト, BB536を含むヨーグルトを休止期間をはさんでそれぞれ1日当り100g2週...

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Published in腸内細菌学雑誌 Vol. 11; no. 2; p. 125
Main Authors 八重島智子, 高橋幸子, 松本信子, 石橋憲雄, 早澤宏紀, 飯野久和
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 日本ビフィズス菌センター 1998
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Summary:Bifidobacterium longum BB536(BB536)を含むヨーグルト(B. longum BB536, S. thermophilum, L. bulgaricusをスターターとして製造)を成人ボランティアに飲用させ, 腸内環境(糞便フローラ, アンモニアほか), 排便回数, 便性状に対する影響を試験し, 通常のヨーグルト(S. thermophilum, L. bulgaricusをスターターとして製造)を飲用させた場合と比較した. 腸内環境の試験には11人のボランティアを使用し, 通常ヨーグルト, BB536を含むヨーグルトを休止期間をはさんでそれぞれ1日当り100g2週間飲用させた. 排便回数, 排便性状の試験には便秘傾向を示す39人のボランティアを使用し, 各ヨーグルトを同様に飲用させたが, BB536を含むヨーグルトの飲用期間は3週間とした. BB536を含むヨーグルトの飲用により, 糞便中のビフィズス菌数, 菌叢におけるビフィズス菌占有率は有意に増加した. また糞便アンモニア濃度は低下の傾向を示し, 腸内環境は改善された. さらにBB536を含むヨーグルトの飲用により, 便秘傾向者の排便回数は有意に増加し, 便性状(色, 硬さ)も好転傾向を示した. 通常ヨーグルトも効果がみられたが, BB536を含むヨーグルトの効果が明らかに大であった.
ISSN:1343-0882