薬剤疫学に関する調査研究

「はじめに」 1993年6月に『21世紀の医薬品のあり方に関する懇談会』の最終報告で, 『医薬品の適正使用』に関する提言がなされた. その内容は我々病院薬剤師に対しては, 「正しい調剤, 医療従事者および患者に対する適切な医薬品情報の提供, 副作用のモニター, 医薬品の評価」を通じ, 『医薬品の適正使用』推進に寄与すべきと示唆している. なかでも, 副作用のモニターを含めた医薬品使用の適切な評価は重要であり, また, 医薬品の専門家であるべき薬剤師にとり責務であることはいうまでもない. 医薬品の有効性と安全性の評価は, 市販前臨床試験での評価をはじめ, 市販後使用成績調査, 各種研究会による臨...

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Published in病院薬学 Vol. 20; no. 2; pp. 242 - 245
Main Authors 小宅正, 太田伸, 北澤式文, 黒山政一, 相良悦郎, 下堂園権洋, 政田幹夫
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 日本病院薬学会 1994
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Summary:「はじめに」 1993年6月に『21世紀の医薬品のあり方に関する懇談会』の最終報告で, 『医薬品の適正使用』に関する提言がなされた. その内容は我々病院薬剤師に対しては, 「正しい調剤, 医療従事者および患者に対する適切な医薬品情報の提供, 副作用のモニター, 医薬品の評価」を通じ, 『医薬品の適正使用』推進に寄与すべきと示唆している. なかでも, 副作用のモニターを含めた医薬品使用の適切な評価は重要であり, また, 医薬品の専門家であるべき薬剤師にとり責務であることはいうまでもない. 医薬品の有効性と安全性の評価は, 市販前臨床試験での評価をはじめ, 市販後使用成績調査, 各種研究会による臨床使用調査などで行われてきてはいるが, 種々の問題点が指摘されている. 例えば市販前臨床試験では, Five "TOOs"(表1)にみられる限界から逃れられず, したがって市販後使用成績調査に本間研究班報告の項目(表2)が期待されるのである.
ISSN:0389-9098