Higher Tissue Levels of Thymidylate Synthase Determined by ELISA Are Associated with Poor Prognosis of Patients with Lung Cancer (ELISA法を用いて測定した肺癌組織のチミジル酸合成酵素の高発現は肺癌患者の不良な予後と関連する)

(論文の内容の要旨) 【緒言】チミジル酸シンターゼ(TS)は, チミジル酸生合成およびDNA複製において必須である. ジヒドロピリミジン脱水素酵素(DPD)は, ピリミジン異化における律速酵素であり, 5-フルオロウラシル(5-FU)の異化作用において重要である. 今回, TSとDPDの発現と肺癌患者の臨床病理学的因子および予後との関連を比較検討した. 【対象および方法】2004年4月から2007年12月までに信州大学医学部附属病院で手術を施行された168人の肺癌患者を対象とした. 切除検体から腫瘍組織検体と非腫瘍肺組織検体を採取し, -80℃で新鮮凍結保存した. 酵素免疫測定法は, 組換えヒ...

Full description

Saved in:
Bibliographic Details
Published in信州医学雑誌 Vol. 66; no. 6; pp. 461 - 463
Main Author 椎名隆之
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 信州医学会 10.12.2018
Online AccessGet full text
ISSN0037-3826

Cover

More Information
Summary:(論文の内容の要旨) 【緒言】チミジル酸シンターゼ(TS)は, チミジル酸生合成およびDNA複製において必須である. ジヒドロピリミジン脱水素酵素(DPD)は, ピリミジン異化における律速酵素であり, 5-フルオロウラシル(5-FU)の異化作用において重要である. 今回, TSとDPDの発現と肺癌患者の臨床病理学的因子および予後との関連を比較検討した. 【対象および方法】2004年4月から2007年12月までに信州大学医学部附属病院で手術を施行された168人の肺癌患者を対象とした. 切除検体から腫瘍組織検体と非腫瘍肺組織検体を採取し, -80℃で新鮮凍結保存した. 酵素免疫測定法は, 組換えヒトTSおよびブタ肝臓から抽出された精製DPDを用いて, 抗TSおよび抗DPDポリクローナル抗体を産生した. TSまたはDPDのELISAプレートを調製し, 肺癌組織または正常肺組織をホモジナイズしタンパク質を抽出, タンパク質含量を比色定量した.
ISSN:0037-3826