症例1 臨床診断 : 心原性脳塞栓症, 家族性アミロイドポリニューロパチー, 大動脈弁狭窄症 (人工弁置換術後)

「臨床所見」死亡時69歳, 男性. 主訴は意識障害. 既往歴は, 44歳:高血圧症, 57歳:大動脈弁狭窄症(2003年10月信大心血臓管外科で大動脈弁置換術施行), 65歳:家族性アミロイドポリニューロパチー(FAP), 膀胱ポリープ. 家族歴は, 母(クモ膜下出血にて68歳で死亡), 姉2人・兄4人・妹に類似症状なし, 娘, 息子も類症なく, 家族にはFAPについて未告知. 生活歴は, 喫煙:20本/日×40年(61歳から禁煙), アルコール:ウイスキー90cc/日. 病歴:200X-8年から両足底のしびれを自覚し, 緩徐に進行した. 200X-5年に当科入院し血清トランスサイレチン(TT...

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Published in信州医学雑誌 Vol. 62; no. 5; pp. 387 - 394
Main Authors 安出卓司, 中山淳, 杉浦善弥, 中原亜紗, 小柳清光, 関島良樹, 森田洋, 望月葉子, 清水雄策
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 信州医学会 10.10.2014
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Summary:「臨床所見」死亡時69歳, 男性. 主訴は意識障害. 既往歴は, 44歳:高血圧症, 57歳:大動脈弁狭窄症(2003年10月信大心血臓管外科で大動脈弁置換術施行), 65歳:家族性アミロイドポリニューロパチー(FAP), 膀胱ポリープ. 家族歴は, 母(クモ膜下出血にて68歳で死亡), 姉2人・兄4人・妹に類似症状なし, 娘, 息子も類症なく, 家族にはFAPについて未告知. 生活歴は, 喫煙:20本/日×40年(61歳から禁煙), アルコール:ウイスキー90cc/日. 病歴:200X-8年から両足底のしびれを自覚し, 緩徐に進行した. 200X-5年に当科入院し血清トランスサイレチン(TTR)蛋白の質量解析およびTTR遺伝子解析でFAP(V30Mヘテロ接合体)と診断され, ジフルニサル(ドロビッド)内服を開始した. 以後, 当科外来にてフォローされていた. 200X年2月17日6時30分, 普段起床する時間に起きてこないため, 家族が様子を見に行ったところ呼びかけに反応しないため当院に救急搬送された.
ISSN:0037-3826