6 当院における320列面検出器CTによるCT血管撮影の臨床経験

当院では本年1月より320列面検出器CT(東芝Aquilon One(R))の運用を開始した. これにより1回の造影検査で脳血管動脈・静脈相, 脳潅流画像の撮影が短時間・低被曝, 低用量の造影剤で可能となった. 4D-CTAにより時間的評価も可能となり, 脳血管撮影ほどの精度はないものの, 立体構造の把握に優れ血行動態の評価ができ, 低侵襲での脳血管評価が可能となった. 一度の造影CTにより一連の検査が可能であるため, 脳梗塞・脳血管狭窄の評価, 血行再建術後やくも膜下出血術後の検査に非常に有用である. 当院では143例の撮影を行い, 対象は未破裂動脈瘤47例, くも膜下出血38例, 脳梗塞1...

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Published in信州医学雑誌 Vol. 58; no. 5; pp. 272 - 273
Main Authors 藤井雄, 八子武裕, 北澤和夫, 小林茂昭, 佐々木哲郎, 佐藤大輔, 長島久
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 信州医学会 2010
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Summary:当院では本年1月より320列面検出器CT(東芝Aquilon One(R))の運用を開始した. これにより1回の造影検査で脳血管動脈・静脈相, 脳潅流画像の撮影が短時間・低被曝, 低用量の造影剤で可能となった. 4D-CTAにより時間的評価も可能となり, 脳血管撮影ほどの精度はないものの, 立体構造の把握に優れ血行動態の評価ができ, 低侵襲での脳血管評価が可能となった. 一度の造影CTにより一連の検査が可能であるため, 脳梗塞・脳血管狭窄の評価, 血行再建術後やくも膜下出血術後の検査に非常に有用である. 当院では143例の撮影を行い, 対象は未破裂動脈瘤47例, くも膜下出血38例, 脳梗塞17例などであった. 代表的症例を提示し, この検査の有用性について報告する.
ISSN:0037-3826