14 術前に高熱, 炎症反応上昇を伴った低分化型肝細胞癌の1切除例

術前に高熱と炎症反応上昇を伴った肝腫瘍の1切除例を経験した. リンパ腫, 炎症性偽腫瘍が鑑別となり, 腫瘍生検で組織学的に低分化型肝細胞癌と診断された. 肝S4-8部分切除術を施行, 術後, 発熱と炎症反応の劇的な改善を認めた. 腫瘍は低分化型肝細胞癌あるいは未分化癌と考えられ, 免疫染色でG-CSF陽性であった. G-CSF産生肝細胞癌の報告例の予後は不良とされ本症例でも慎重な術後経過観察が必要であると考えられた....

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Published in信州医学雑誌 Vol. 58; no. 1; pp. 43 - 44
Main Authors 奥村征大, 中田岳成, 秋田眞吾, 内川裕司, 本山博章, 鈴木史恭, 清水明, 横山隆秀, 小林聡, 三輪史郎, 宮川眞一
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 信州医学会 2010
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Summary:術前に高熱と炎症反応上昇を伴った肝腫瘍の1切除例を経験した. リンパ腫, 炎症性偽腫瘍が鑑別となり, 腫瘍生検で組織学的に低分化型肝細胞癌と診断された. 肝S4-8部分切除術を施行, 術後, 発熱と炎症反応の劇的な改善を認めた. 腫瘍は低分化型肝細胞癌あるいは未分化癌と考えられ, 免疫染色でG-CSF陽性であった. G-CSF産生肝細胞癌の報告例の予後は不良とされ本症例でも慎重な術後経過観察が必要であると考えられた.
ISSN:0037-3826