7 脳神経外科手術におけるマーキング

当院での, 手術時の塩化メチルロザニリン(ピオクタニン)の使用経験, surgical skin markerの比較, 手術部位誤認防止のための取り組みについて報告する. 穿頭手術, CEA, 開頭手術, 血管吻合等の手術においてピオクタニンによるmarkingを行った. 特に, 手術経験の浅い術者にとって, 術前や術中にmarkingを行うことは有用であった. 各種のskin markerの使用経験から, 一般に市販されている油性マジックが現段階では最も有用であると考えられた. 米国退役軍人病院(VHA)のプログラムを参考に, 医療安全の観点から手術部位誤認防止に取り組んだ. 術前に手術部位...

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Published in信州医学雑誌 Vol. 57; no. 3; p. 112
Main Authors 堤圭治, 青山達郎, 中村裕一
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 信州医学会 2009
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Summary:当院での, 手術時の塩化メチルロザニリン(ピオクタニン)の使用経験, surgical skin markerの比較, 手術部位誤認防止のための取り組みについて報告する. 穿頭手術, CEA, 開頭手術, 血管吻合等の手術においてピオクタニンによるmarkingを行った. 特に, 手術経験の浅い術者にとって, 術前や術中にmarkingを行うことは有用であった. 各種のskin markerの使用経験から, 一般に市販されている油性マジックが現段階では最も有用であると考えられた. 米国退役軍人病院(VHA)のプログラムを参考に, 医療安全の観点から手術部位誤認防止に取り組んだ. 術前に手術部位にmarkingを行い, 手術直前に一時中断の時間を置き, 手術部位の最終確認を行う(“time out”)ことは医療安全の質の向上に寄与するものと考えられた.
ISSN:0037-3826