7 センチネルリンパ節(SN)生検におけるICG蛍光法ならびに色素法併用の有用性

平成17年1月より, SN生検においてICG蛍光法ならびに色素法を併用してきた. 生検方法の骨子は, 色素はパテントブルーを使用, パテントブルーとICGは別に注入, 注入部位は乳輪部皮内, パテントブルーは1ml, ICGは10mlに溶かしたものを0.5ml注入. 迅速診断は1-2mm step sectioning+捺印細胞診, 永久標本での検証必ず行う. 63例について検討した. SNは平均2.5個, 中央値3個で, 63例全例が同定できた, 同定率は100%. 転移のなかった症例が54例, 全例迅速診断でも陰性であった, 特異度100%. 転移のあった症例が9例あったが, うち2例が迅...

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Published in信州医学雑誌 Vol. 56; no. 2; p. 102
Main Authors 高木洋行, 宮入純一, 羽田原之, 桐井靖
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 信州医学会 2008
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Summary:平成17年1月より, SN生検においてICG蛍光法ならびに色素法を併用してきた. 生検方法の骨子は, 色素はパテントブルーを使用, パテントブルーとICGは別に注入, 注入部位は乳輪部皮内, パテントブルーは1ml, ICGは10mlに溶かしたものを0.5ml注入. 迅速診断は1-2mm step sectioning+捺印細胞診, 永久標本での検証必ず行う. 63例について検討した. SNは平均2.5個, 中央値3個で, 63例全例が同定できた, 同定率は100%. 転移のなかった症例が54例, 全例迅速診断でも陰性であった, 特異度100%. 転移のあった症例が9例あったが, うち2例が迅速診断で陰性と判断された, 感度77.8%. 同方法のfeasibilityは確認された. 偽陰性の1例が, SN以外の転移であったことから, 迅速診断が転移なしでも, 数個のバックアップ郭清を追加することを当院の標準術式として継続していく.
ISSN:0037-3826