自己免疫性膵炎と補体活性化経路

目的 自己免疫性膵炎(AIP：autoimmune pancreatitis)では, 血清IgG4が特異的に上昇するがその病因は明らかになっていない. 時に低補体血症を呈することもあり, 我々は本疾患への補体活性化経路の関与について, IgG4との関連を含めて検討した. 方法 対象は, AIP患者44例, 慢性膵炎患者50例, 健常者48例. 方法は, 血清補体値(C3, C4：turbidimetric immunoassay methods, CH50：the liposomemethods), 血清IgG subclass(single radial immunodiffusion as...

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Published in信州医学雑誌 Vol. 55; no. 5; pp. 266 - 267
Main Author 村木 崇
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 信州医学会 2007
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Summary:目的 自己免疫性膵炎(AIP：autoimmune pancreatitis)では, 血清IgG4が特異的に上昇するがその病因は明らかになっていない. 時に低補体血症を呈することもあり, 我々は本疾患への補体活性化経路の関与について, IgG4との関連を含めて検討した. 方法 対象は, AIP患者44例, 慢性膵炎患者50例, 健常者48例. 方法は, 血清補体値(C3, C4：turbidimetric immunoassay methods, CH50：the liposomemethods), 血清IgG subclass(single radial immunodiffusion assays), 血清免疫複合体値(the Clq binding assay, the monoclonal rheumatoid factor method), 血清MBL値(MBL-oligomer ELISA, AntibodyShop), MBL遺伝子の変異(末梢血DNAサンプルにてcodon 54(Gly→Asp), codon 57(Gly→Glu))を測定し検討した. 結果 AIPにおいて, 血清免疫複合体値は高値であり, ステロイド治療後有意に減少した. Clq法における血清免疫複合体が高値群では有意に血清IgG1が高値であった.
ISSN:0037-3826