3 栄養管理計画書作成への取り組みの現状と今後の課題~管理栄養士から見たNSTのアウトカム
【はじめに】平成18年4月の診療報酬改定に伴い「栄養管理実施加算」が新設された.今回の「栄養スクリーニング・栄養管理計画書」の書式はNSTのメンバーで検討を重ね作成した.平成18年5月より段階をおって,入院患者全員にスクリーニングを開始し,栄養管理計画書の運用を実施した.今回,その活動の現状と課題をまとめたので報告する.【方法】(1)病棟で看護師が作成した栄養管理計画書を,月別に集計し栄養状態の評価別の割合で示した.(2)管理栄養士が栄養管理計画書を作成した件数とベットサイドでアセスメントをした件数(再評価含む)の統計をとった.(3)全病棟のNST担当看護師14名にアンケートを配布し,その結果...
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Published in | 信州医学雑誌 Vol. 55; no. 2; pp. 92 - 93 |
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Main Authors | , , , , , , , , |
Format | Journal Article |
Language | Japanese |
Published |
信州医学会
2007
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Summary: | 【はじめに】平成18年4月の診療報酬改定に伴い「栄養管理実施加算」が新設された.今回の「栄養スクリーニング・栄養管理計画書」の書式はNSTのメンバーで検討を重ね作成した.平成18年5月より段階をおって,入院患者全員にスクリーニングを開始し,栄養管理計画書の運用を実施した.今回,その活動の現状と課題をまとめたので報告する.【方法】(1)病棟で看護師が作成した栄養管理計画書を,月別に集計し栄養状態の評価別の割合で示した.(2)管理栄養士が栄養管理計画書を作成した件数とベットサイドでアセスメントをした件数(再評価含む)の統計をとった.(3)全病棟のNST担当看護師14名にアンケートを配布し,その結果をまとめた.【結果】栄養管理計画書月別作成数と栄養状態の評価別の割合は「良好・やや良好」85%,「やや不良」10%,「不良」5%で4ヵ月間ほぼ同じような結果であった.また,「やや不良」「不良」において管理栄養士が病棟に行き栄養管理計画書を作成した件数とベットサイドにてアセスメントをした件数は,5・6・7月は約半数をアセスメントしているのに対し,8月は約30%と少ない結果となった.そして,75%回答が得られたアンケートの項目では,管理栄養士がNSTへの橋渡しを希望する声が多かった.【考察】マンパワーの問題から,日常業務が一層煩雑になりベットサイドで患者のアセスメントする時間が少なくなってしまった.今後は,患者をはじめ多くの期待に応えられるよう個々に知識を磨き,医療スタッフの一員として適切な栄養管理を実施して行きたい.【まとめ】当院では,NSTが稼動していたことで,今回の「栄養管理実施加算」に対しNSTで取り組むことになった.しかし,「栄養管理計画書」から,いまだにNST症例につながったケースがない.今後,病院全体にNSTの効果をアピールし,栄養管理の重要性・必要性の理解を高めるため,NSTとしてより一層のスキルアップを目指して行きたい. |
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ISSN: | 0037-3826 |