4 ドクターヘリ運航2ヵ月

佐久総合病院では, 全国で10番目となるドクターヘリの運航を, 国と県の補助により, 2005年7月1日から始めました. 医師5名, ICU看護師7名でスタートし, 出動当番医師および看護師は, 制服に着替えていて, 要請がない時は通常勤務を施行. 出動要請後は, 5分以内に出動. この7, 8月の2ヵ月間の出動内容は, 出動総数：42件, 年齢：1歳～90歳, 男：30人 女：12人, 1日最多出動件数：4件. 疾患名：外傷23件, 脳血管疾患3件, 心, 大血管疾患5件, 他の内因性疾患6件, 他の外因性疾患5件. 外傷の内訳：頭部打撲16件, 手指, 足趾切断2件, 熱傷2件, 腹部打撲...

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Published in信州医学雑誌 Vol. 54; no. 2; p. 92
Main Authors 河野和幸, 渡辺仁, 斎藤太, 清水暢裕, 落合育雄
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 信州医学会 2006
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Summary:佐久総合病院では, 全国で10番目となるドクターヘリの運航を, 国と県の補助により, 2005年7月1日から始めました. 医師5名, ICU看護師7名でスタートし, 出動当番医師および看護師は, 制服に着替えていて, 要請がない時は通常勤務を施行. 出動要請後は, 5分以内に出動. この7, 8月の2ヵ月間の出動内容は, 出動総数：42件, 年齢：1歳～90歳, 男：30人 女：12人, 1日最多出動件数：4件. 疾患名：外傷23件, 脳血管疾患3件, 心, 大血管疾患5件, 他の内因性疾患6件, 他の外因性疾患5件. 外傷の内訳：頭部打撲16件, 手指, 足趾切断2件, 熱傷2件, 腹部打撲2件, 頚椎損傷1件. 頭部外傷の内訳：頭皮外傷4件, 脳震盪6件, 頭蓋内出血6件. 年齢は, 10～29歳17名, 70～90歳12名と, 若者と高齢者の利用が多く, 意識状態では, JCS 0 16名, 300 9名. GCS 15 19名, 3 9名, と意識清明者と深昏睡状態のものが多く見られた. ドクターヘリは, (1)救急専用の医療機器を装備したヘリコプターを, (2)救命救急センターに常駐させ, (3)消防機関, 医療機関からの出動要請に基づき, (4)救急医療の専門医, 看護師が同乗し救急現場等に向かい, (5)現場から医療機関に搬送するまでの間, 患者に医療行為を行うことの出来る専用ヘリコプターで, ドクターヘリ運航により, 初期治療および本格的治療の開始が早くなり, 長野県全体に, 運航可能で, 治療成績の向上につながるものと思われる.
ISSN:0037-3826