ウサギ抗原誘発顎関節炎におけるtumor necrosis factor-αとinterleukin-8の検討

本研究では, 慢性経過を辿る成熟ウサギを用いた抗原誘発顎関節炎におけるtumor necrosis factor-α(TNF-α)とinterleukin-8(IL-8)について, 局在と病態進行との関連を免疫組織化学的に検討し, 本モデルの特性を考察した. 材料と方法:成熟雄New Zealand White rabbitの片側顎関節にovalbuminを用いて関節炎を惹起させ, 関節炎誘発後6時間から6週までを経日的に観察した. 結果と考察:TNF-αは炎症細胞, 滑膜細胞や下顎頭軟骨細胞で発現し, 関節炎誘発後1週までと3週頃にピークを持つ二相性を示した. IL-8は, それらの細胞で関...

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Published in九州歯科学会雑誌 Vol. 58; no. 2; p. 60
Main Author 助臺美帆
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 九州歯科学会 2004
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ISSN0368-6833

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Summary:本研究では, 慢性経過を辿る成熟ウサギを用いた抗原誘発顎関節炎におけるtumor necrosis factor-α(TNF-α)とinterleukin-8(IL-8)について, 局在と病態進行との関連を免疫組織化学的に検討し, 本モデルの特性を考察した. 材料と方法:成熟雄New Zealand White rabbitの片側顎関節にovalbuminを用いて関節炎を惹起させ, 関節炎誘発後6時間から6週までを経日的に観察した. 結果と考察:TNF-αは炎症細胞, 滑膜細胞や下顎頭軟骨細胞で発現し, 関節炎誘発後1週までと3週頃にピークを持つ二相性を示した. IL-8は, それらの細胞で関節炎誘発後1週までしか発現していなかった. これらの結果は, 本モデルが急性関節炎と慢性関節炎からなることを支持した.
ISSN:0368-6833