2. 当院における鎖骨骨幹部骨折に対する保存療法の治療成績

当院における鎖骨骨幹部骨折に対する保存療法の治療成績を報告する. 2006年4月から2009年8月までに, 当院にて鎖骨骨幹部骨折で保存治療を行った18例を対象とした. 15歳未満の症例は除外した. 男性12肩, 女性6肩, 年齢は15~78歳(平均50.1歳), 経過観察期間は2~9ヶ月(平均4.7ヶ月)であった. クラビクルバンド装着による保存療法を行い, 仮骨形成が明らかになるまで90度以上の挙上を制限した. X線所見と徒手的に不安定性を確認することで骨癒合の評価を行った. 結果として, 骨癒合は18例中16例(88.9%)にみとめ, 平均癒合期間は4.3ヶ月(2~7ヶ月)であった. 骨...

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Published inTHE KITAKANTO MEDICAL JOURNAL Vol. 60; no. 2; p. 216
Main Authors 中島大輔, 黒沢一也, 佐野浩志, 星野貴光
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 北関東医学会 2010
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Summary:当院における鎖骨骨幹部骨折に対する保存療法の治療成績を報告する. 2006年4月から2009年8月までに, 当院にて鎖骨骨幹部骨折で保存治療を行った18例を対象とした. 15歳未満の症例は除外した. 男性12肩, 女性6肩, 年齢は15~78歳(平均50.1歳), 経過観察期間は2~9ヶ月(平均4.7ヶ月)であった. クラビクルバンド装着による保存療法を行い, 仮骨形成が明らかになるまで90度以上の挙上を制限した. X線所見と徒手的に不安定性を確認することで骨癒合の評価を行った. 結果として, 骨癒合は18例中16例(88.9%)にみとめ, 平均癒合期間は4.3ヶ月(2~7ヶ月)であった. 骨癒合が認められていない2例はともにRobinson Type2B1であった. 鎖骨骨折は保存治療が原則とされるが, 実際の日常診療では, 保存治療か手術治療かを迷うことは度々あると思われる. 当院で実際に保存療法を行った症例の一部を提示し, その経過を報告する.
ISSN:1343-2826