5. ヘパリン起因性血小板減少症が疑われた4症例

ヘパリン起因性血小板減少症(HIT)はヘパリンと血小板第4因子の複合体に対する自己抗体により血小板減少と動静脈塞栓を来す疾患である. 小児例の報告は少なく, 臨床診断されずに見逃されている可能性がある. 今回我々はHITが疑われた4例について血小板凝集能測定とHIT抗体の検査を行い, うち1例はHIT抗体が陽性でありHITと診断した. 少量でもヘパリンを使用した場合, 血小板減少を認めた時には, HITを疑うことが必要である. HITを強く疑った場合はヘパリン投与を中止がすることが重要である. HITが疑われた4症例を報告し, 小児におけるHITの臨床像と診断について文献的考察を加え報告する....

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Published inTHE KITAKANTO MEDICAL JOURNAL Vol. 60; no. 2; p. 214
Main Authors 朴明子, 佐野弘純, 外松学, 林泰秀, 山田佳之, 小林富男, 丸山健一, 小林康之
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 北関東医学会 2010
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Summary:ヘパリン起因性血小板減少症(HIT)はヘパリンと血小板第4因子の複合体に対する自己抗体により血小板減少と動静脈塞栓を来す疾患である. 小児例の報告は少なく, 臨床診断されずに見逃されている可能性がある. 今回我々はHITが疑われた4例について血小板凝集能測定とHIT抗体の検査を行い, うち1例はHIT抗体が陽性でありHITと診断した. 少量でもヘパリンを使用した場合, 血小板減少を認めた時には, HITを疑うことが必要である. HITを強く疑った場合はヘパリン投与を中止がすることが重要である. HITが疑われた4症例を報告し, 小児におけるHITの臨床像と診断について文献的考察を加え報告する.
ISSN:1343-2826