15. 術前FEC療法によりpCRの得られた1例 ―投与期間および手術時期についての考察

症例は34歳女性. 平成20年3月26日, 他院にて右乳がんと診断され紹介受診. C-areaを中心に24×23×18mm大の腫瘤を認め, CNBにてDuctal Ca(ER-, PGR-, HER2 3+, subtype推定はできず)であった. 同側腋窩リンパ節腫大認めるもFNACにてClass IIであった. T2N0M0 Stage IIAの診断にて術前化学療法(FEC5クール)施行した. 化学療法後のエコーにて腫瘍は1cmに縮小, リンパ節腫大は認められず, またCT上もCRに近い所見であった. 化学療法より約10ヶ月後にBp+SNB施行. 病理標本にて, 5mm大の病変認めるも,...

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Published inTHE KITAKANTO MEDICAL JOURNAL Vol. 60; no. 1; p. 83
Main Authors 石井賢二郎, 櫻井孝志, 迫田哲平, 吉永信就, 関みな子, 唐橋強, 中島顕一郎, 橋本光正, 細田洋一郎, 清水健
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 北関東医学会 2010
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Summary:症例は34歳女性. 平成20年3月26日, 他院にて右乳がんと診断され紹介受診. C-areaを中心に24×23×18mm大の腫瘤を認め, CNBにてDuctal Ca(ER-, PGR-, HER2 3+, subtype推定はできず)であった. 同側腋窩リンパ節腫大認めるもFNACにてClass IIであった. T2N0M0 Stage IIAの診断にて術前化学療法(FEC5クール)施行した. 化学療法後のエコーにて腫瘍は1cmに縮小, リンパ節腫大は認められず, またCT上もCRに近い所見であった. 化学療法より約10ヶ月後にBp+SNB施行. 病理標本にて, 5mm大の病変認めるも, 細胞は完全に変性壊死の所見であり, pCRと判断した. 術前化学療法において, 画像診断によるcCRの判断とpCRとの相関・乖離について若干の考察を加えて検討する.
ISSN:1343-2826