1. 指節骨骨折の保存治療経験~小児の指節骨頸部骨折を中心に
指節骨頸部骨折は一般的に小児に多い外傷である. 遠位骨片が背側へ転位している場合, 徒手整復が困難であったり, 整復後の整復位保持が難しく, 保存治療よりも手術治療の方が成績がよいとの報告が散見される. 今回, 我々は徒手整復後に保存治療で良好な結果を得られた5例, 変形が残った症例において, 保存治療で良好にリモデリングされた2例を経験した. 正側面のレントゲンで骨折転位を評価し, 徒手整復後にはPIPまたはDIP関節を確実に屈曲位で固定することが必要である. 小児において, 指節骨頸部は骨端線からより遠位であるためにリモデリングはあまり期待できないとの見解が一般的である. 今回, 初期治療...
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Published in | THE KITAKANTO MEDICAL JOURNAL Vol. 59; no. 3; pp. 286 - 287 |
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Main Authors | , , , , |
Format | Journal Article |
Language | Japanese |
Published |
北関東医学会
2009
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Summary: | 指節骨頸部骨折は一般的に小児に多い外傷である. 遠位骨片が背側へ転位している場合, 徒手整復が困難であったり, 整復後の整復位保持が難しく, 保存治療よりも手術治療の方が成績がよいとの報告が散見される. 今回, 我々は徒手整復後に保存治療で良好な結果を得られた5例, 変形が残った症例において, 保存治療で良好にリモデリングされた2例を経験した. 正側面のレントゲンで骨折転位を評価し, 徒手整復後にはPIPまたはDIP関節を確実に屈曲位で固定することが必要である. 小児において, 指節骨頸部は骨端線からより遠位であるためにリモデリングはあまり期待できないとの見解が一般的である. 今回, 初期治療が不適切と思われた症例で, 手術による骨頭壊死のリスクもあるため保存治療としたところリモデリングが得られた. しかし, これは稀なことであり, 初期治療でしっかり整復することが必要である. 徒手整復できない場合や整復後に再転位をきたした場合は手術治療となるが, 今回のように徒手整復できた場合には適切な固定法にて保存加療が可能であると考えられる. |
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ISSN: | 1343-2826 |