4. 横紋筋様組織の混在がみられた腎芽腫の1例

【症例】12歳女児【主訴】数ヶ月前からの左側腹部痛【現病歴】某病院の救急外来受診し入院. MRIで左副腎出血性嚢胞を疑い抗生物質の投与を続けていた. 嚢胞性病変変化ないまま2ヶ月経過. CTで両肺に腫瘤認め悪性腫瘍の肺転移を疑った. 腫瘍生検を施行し病理学的に神経芽腫を疑い化学療法目的に当院に紹介となった. 【当院での経過】某病院の生検標本を病理医が確認, 横紋筋様組織を認め一時は横紋筋肉腫を疑った. 翌日, 腎原発腫瘍と思われるMRI所見と合わせて, 最終的に横紋筋様組織の混在がみられる腎芽腫, 両側肺転移でStage IVと診断した. 術前にvincristine投与し, 腫瘍切除(左腎摘...

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Published inTHE KITAKANTO MEDICAL JOURNAL Vol. 58; no. 4; p. 426
Main Authors 土岐文彰, 西明, 黒岩実, 鈴木則夫, 嶋田明, 外松学, 平戸純子
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 北関東医学会 2008
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Summary:【症例】12歳女児【主訴】数ヶ月前からの左側腹部痛【現病歴】某病院の救急外来受診し入院. MRIで左副腎出血性嚢胞を疑い抗生物質の投与を続けていた. 嚢胞性病変変化ないまま2ヶ月経過. CTで両肺に腫瘤認め悪性腫瘍の肺転移を疑った. 腫瘍生検を施行し病理学的に神経芽腫を疑い化学療法目的に当院に紹介となった. 【当院での経過】某病院の生検標本を病理医が確認, 横紋筋様組織を認め一時は横紋筋肉腫を疑った. 翌日, 腎原発腫瘍と思われるMRI所見と合わせて, 最終的に横紋筋様組織の混在がみられる腎芽腫, 両側肺転移でStage IVと診断した. 術前にvincristine投与し, 腫瘍切除(左腎摘)を施行した. 病理で断端は陽性. 現在, 群馬大学放射線科で放射線療法中である.
ISSN:1343-2826