6. 精巣Leydig cell細胞腫の一例

73歳男性. 2006.3.13他院にて右精巣硬結を指摘され当院紹介初診. 採血上LDH・hCG-β・AFPなどの腫瘍マーカーは正常値であったが, 触診にて右精巣硬結腫大ありUSO・MRIにて径47mmの右精巣腫瘍と診断し, 右高位精巣摘除術施行. 腫瘍は充実性で結節状に径25×20mmの大きさのものが数個存在し表面は黄色調であり一部に出血を認めた. 術後病理診断にて精巣Leydig cell細胞腫と診断された. 精巣Leydig cell細胞腫は精索/間質細胞腫瘍の一種であり精巣腫瘍の1~3%を占める. 年齢は3~79歳(平均36.6歳)で小児では性早熟が見られるが, 成人例では陰嚢内腫瘤と...

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Published inTHE KITAKANTO MEDICAL JOURNAL Vol. 57; no. 2; p. 202
Main Authors 小屋智子, 増田広, 大竹伸明, 関原哲夫
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 北関東医学会 2007
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Summary:73歳男性. 2006.3.13他院にて右精巣硬結を指摘され当院紹介初診. 採血上LDH・hCG-β・AFPなどの腫瘍マーカーは正常値であったが, 触診にて右精巣硬結腫大ありUSO・MRIにて径47mmの右精巣腫瘍と診断し, 右高位精巣摘除術施行. 腫瘍は充実性で結節状に径25×20mmの大きさのものが数個存在し表面は黄色調であり一部に出血を認めた. 術後病理診断にて精巣Leydig cell細胞腫と診断された. 精巣Leydig cell細胞腫は精索/間質細胞腫瘍の一種であり精巣腫瘍の1~3%を占める. 年齢は3~79歳(平均36.6歳)で小児では性早熟が見られるが, 成人例では陰嚢内腫瘤として発見される例が多い. 多くは良性であるが10%が悪性である. 病理所見としてはReinkeの結晶や免疫染色にてインヒビンAが陽性になる. 自験例は本邦で57番目の報告例である.
ISSN:1343-2826