9.乳腺micropapillary carcinomaの病理組織学的検討

invasive micropapillary carcinomaは組織学的に腫瘍は血管茎を伴わない小乳頭状胞巣を示し, 薄い線維性隔壁により隔てられて周囲に裂隙を形成しているのが特徴である. 乳腺腫瘍の中では他型と比べ比較的希であるとされ, 現在WHO分類, 日本乳癌学会分類にも採用されていない, しかしその臨床的特徴および生物学的特性については不明な点が多く, いくつかの報告で悪性度が極めて高いといわれており, 今後の検討が待たれるものである. 1990年から2000年の間に埼玉医科大学総合医療センターにて手術された乳腺のうち, invasive micropapillary carcin...

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Published inTHE KITAKANTO MEDICAL JOURNAL Vol. 52; no. 6; p. 489
Main Authors 黒田一, 糸山進次, 阿部倫子, 扇田智彦, 三浦一郎, 安達章子, 田丸淳一, 大西清, 金井福栄
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 北関東医学会 2002
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Summary:invasive micropapillary carcinomaは組織学的に腫瘍は血管茎を伴わない小乳頭状胞巣を示し, 薄い線維性隔壁により隔てられて周囲に裂隙を形成しているのが特徴である. 乳腺腫瘍の中では他型と比べ比較的希であるとされ, 現在WHO分類, 日本乳癌学会分類にも採用されていない, しかしその臨床的特徴および生物学的特性については不明な点が多く, いくつかの報告で悪性度が極めて高いといわれており, 今後の検討が待たれるものである. 1990年から2000年の間に埼玉医科大学総合医療センターにて手術された乳腺のうち, invasive micropapillary carcinomaと考えられる症例は677症例中21症例に認められた. 今回我々はその増殖形態の違いを究明する一助として原発巣を中心とした病理組織学的検討を行った.
ISSN:1343-2826