脳原発リンパ腫に於けるMMAC1(PTEN)遺伝子の検索

【目的】脳原発リンパ腫ではP16/P15癌抑制遺伝子が高頻度に失活していることが知られている. またP53遺伝子変化は比較的少ないことも知られている. しかし他の遺伝子変化については不明な点が多い. 本研究では5例の脳原発リンパ腫を対象に種々の癌で高頻度に変異が認められているMMAC1(PTEN)癌抑制遺伝子の検索を行った. 【材料と方法】5例はいずれもB-diffuse large cell lymphomaと診断された. まず凍結リンパ腫組織からtotal RNAを抽出し, DNase処理後, その0.1~0.2μgを用いてRT-PCRを行った. 1st strand cDNAの合成はol...

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Published inTHE KITAKANTO MEDICAL JOURNAL Vol. 51; no. 6; p. 409
Main Authors 丁欣, 張淑靖, 遠藤純男, 市川富夫, 鷲山和雄, 熊西敏郎, 河野充夫, 斎藤隆史
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 北関東医学会 2001
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Summary:【目的】脳原発リンパ腫ではP16/P15癌抑制遺伝子が高頻度に失活していることが知られている. またP53遺伝子変化は比較的少ないことも知られている. しかし他の遺伝子変化については不明な点が多い. 本研究では5例の脳原発リンパ腫を対象に種々の癌で高頻度に変異が認められているMMAC1(PTEN)癌抑制遺伝子の検索を行った. 【材料と方法】5例はいずれもB-diffuse large cell lymphomaと診断された. まず凍結リンパ腫組織からtotal RNAを抽出し, DNase処理後, その0.1~0.2μgを用いてRT-PCRを行った. 1st strand cDNAの合成はoligo dT primerを用いて行った. つづくPCRはPfu DNA polymeraseを用いて35cycle行い, MMAC1のcoding領域の前半部と後半部を増幅した. PCR産物は7%acrylamide gelで精製し, pBluescriptSK(+)を用いてclone化した. 各々のリンパ腫のMMAC1のcoding領域の前半部及び後半部に対応するcloneを各々6cloneずつ塩基解析した. 塩基解析にはABIの自動Sequencerを用いた.
ISSN:1343-2826