12. 放射線によるマウス扁平上皮癌腫瘍特異抗原の発現増強に関する検討

【目的】放射線によるマウス扁平上皮癌GSq-1細胞膜表面に存在する腫瘍特異抗原の経時的発現増強について, フローサイトメトリーを用いて検討した. 【方法】GSq-1の培養細胞に対し10Gyの照射を行い, 照射から1, 2, 3, 5日後に抗原量を測定し, 相対抗原量を算出した. 細胞膜上の抗原量は, 腫瘍特異抗原に対するモノクローナル抗体とFITC標識抗マウス免疫グロブリン抗体を反応させ, 0.05%トリプシン+10mMEDTAにてsingle cellとし, フローサイトメトリーで測定した. 【結果】1日後の相対抗原量は0.98と変化みられず, 2日後1.13, 3日後1.39, 5日後には...

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Published inTHE KITAKANTO MEDICAL JOURNAL Vol. 47; no. 6; p. 472
Main Authors 石関圭, 高橋健夫, 新部英男, 今井礼子, 斉藤吉弘, 三橋紀夫, 脇誠治
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 北関東医学会 1997
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Summary:【目的】放射線によるマウス扁平上皮癌GSq-1細胞膜表面に存在する腫瘍特異抗原の経時的発現増強について, フローサイトメトリーを用いて検討した. 【方法】GSq-1の培養細胞に対し10Gyの照射を行い, 照射から1, 2, 3, 5日後に抗原量を測定し, 相対抗原量を算出した. 細胞膜上の抗原量は, 腫瘍特異抗原に対するモノクローナル抗体とFITC標識抗マウス免疫グロブリン抗体を反応させ, 0.05%トリプシン+10mMEDTAにてsingle cellとし, フローサイトメトリーで測定した. 【結果】1日後の相対抗原量は0.98と変化みられず, 2日後1.13, 3日後1.39, 5日後には1.49であった. 【結語】放射線によりマウス扁平上皮癌腫瘍特異抗原の発現が照射2日後から増引され, その後5日後まで増加傾向がみられた.
ISSN:1343-2826