NO.16 睡眠時無呼吸症候群患者に対して適応した口腔内装置の効果とそれによる気道形態の変化の検討

【目的】軽症から中等度の睡眠時無呼吸症候群(OSAS)の治療には耳鼻咽喉科的手術の他, 口腔内装置(OA)が用いられることが多い. しかし, OAの効果や作用機序など明らかになっていないことも多い. 【材料および方法】当院耳鼻咽喉科によりOSASと診断され, 諸検査の結果からOAが適応と診断されたOSAS患者14名(男性12名, 女性2名)を対象とした. 治療開始前のAHI(無呼吸低呼吸指数)の平均は22.3/hr(12.9~41.5/hr)であった. 【結果】OAを用いて治療を行い, OA適応の前後PSG(終眠ポリグラフ検査)検査を行えた患者は12名であり, 9名でAHIの改善を認めた. ま...

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Published in山口医学 Vol. 59; no. 5/6; p. 247
Main Authors 松村真由美, 中野旬之, 松下明日香, 菅北斗, 真野隆充, 三島克章, 原浩貴, 山下祐司, 上山吉哉
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 山口大学医学会 2010
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ISSN0513-1731

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Summary:【目的】軽症から中等度の睡眠時無呼吸症候群(OSAS)の治療には耳鼻咽喉科的手術の他, 口腔内装置(OA)が用いられることが多い. しかし, OAの効果や作用機序など明らかになっていないことも多い. 【材料および方法】当院耳鼻咽喉科によりOSASと診断され, 諸検査の結果からOAが適応と診断されたOSAS患者14名(男性12名, 女性2名)を対象とした. 治療開始前のAHI(無呼吸低呼吸指数)の平均は22.3/hr(12.9~41.5/hr)であった. 【結果】OAを用いて治療を行い, OA適応の前後PSG(終眠ポリグラフ検査)検査を行えた患者は12名であり, 9名でAHIの改善を認めた. また, OA適応前後でCT撮影を行えた患者は10名であり, 7名で気道開大を認めた. しかしながら, AHIが改善しなかった症例と気道が開大しなかった症例に相関は認めなかった. 【結論】OAはOSASの治療に有用であると考えられたが, 気道体積の評価は効果判定材料にはならないと考えられた.
ISSN:0513-1731