NO.5 Hypoxia-inducible factor 1α is associated with unfavorable prognosis in glioblastoma multiforme
Hypoxia-inducible factor 1α(HIF 1-α)は, 低酸素状態で細胞質内に蓄積され, 数百種類の低酸素誘導遺伝子を発現させる. HIF 1-αは, 低酸素状態に陥った癌細胞が放射線や抗がん剤に対する抵抗性を有する事の主役を演じていると考えられる. 【目的】膠芽腫において, HIF 1-αの発現と予後との関係を調べる. 【対象】山口大学病院で2003年から2009年に手術が施行され, 膠芽腫と診断された症例のうち, 術後に抗がん剤と放射線の併用療法が施行され, 予後が追跡できた18例を対象とした. 【方法】手術標本のパラフィン切片を用い, HIF 1-αの免疫組織染色を...
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Published in | 山口医学 Vol. 59; no. 3; p. 141 |
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Main Authors | , , , , , , , , , |
Format | Journal Article |
Language | Japanese |
Published |
山口大学医学会
2010
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ISSN | 0513-1731 |
Cover
Summary: | Hypoxia-inducible factor 1α(HIF 1-α)は, 低酸素状態で細胞質内に蓄積され, 数百種類の低酸素誘導遺伝子を発現させる. HIF 1-αは, 低酸素状態に陥った癌細胞が放射線や抗がん剤に対する抵抗性を有する事の主役を演じていると考えられる. 【目的】膠芽腫において, HIF 1-αの発現と予後との関係を調べる. 【対象】山口大学病院で2003年から2009年に手術が施行され, 膠芽腫と診断された症例のうち, 術後に抗がん剤と放射線の併用療法が施行され, 予後が追跡できた18例を対象とした. 【方法】手術標本のパラフィン切片を用い, HIF 1-αの免疫組織染色を施行した. 【結果】壊死近傍の腫瘍細胞核内でHIF 1-αが強く発現した症例は, 有意に予後が短縮していた. 【結論】膠芽腫において, 壊死近傍の腫瘍細胞核内におけるHIF 1-αの発現は有力な予後不良因子である. |
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ISSN: | 0513-1731 |