7. 当院ICUにおける夜間音楽療法(BGM)の効果について

【目的】術後ICU入室患者の不安や睡眠に対し夜間帯のBGMがどのような影響を及ぼすかを明らかにする. 【方法】予定の手術後入室患者に, 術前に研究への同意を得て, 術後20時~23時にBGM(α波ミュージック, クラシック)を流し, 試聴した群23名(A群), 試聴しなかった群11名(B群)に対して手術前日と翌日に不安の評価として状態不安を見る検査(STAI)を行った. 状態不安が高い順に5~1で評定尺度化した. 音楽, 睡眠については手術翌日聞き取り調査を行い, 結果を点数化し統計解析(ノンパラメトリック検定)を行った. 【結果】状態不安得点はA群で手術前日4.3から手術翌日3.0へ減少し有...

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Published in山口医学 Vol. 59; no. 1; pp. 50 - 51
Main Authors 鶴本健一, 益本智子, 池田美智子, 福田裕子, 村田雅子
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 山口大学医学会 2010
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ISSN0513-1731

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Summary:【目的】術後ICU入室患者の不安や睡眠に対し夜間帯のBGMがどのような影響を及ぼすかを明らかにする. 【方法】予定の手術後入室患者に, 術前に研究への同意を得て, 術後20時~23時にBGM(α波ミュージック, クラシック)を流し, 試聴した群23名(A群), 試聴しなかった群11名(B群)に対して手術前日と翌日に不安の評価として状態不安を見る検査(STAI)を行った. 状態不安が高い順に5~1で評定尺度化した. 音楽, 睡眠については手術翌日聞き取り調査を行い, 結果を点数化し統計解析(ノンパラメトリック検定)を行った. 【結果】状態不安得点はA群で手術前日4.3から手術翌日3.0へ減少し有意差を認めた(P<0.001). B群では前後に得点の差は見られず有意差はなかった. 睡眠は両群ともに有意差を認めなかった. 【結論】ICUにおける夜間帯の音楽試聴により, 手術後患者の不安が軽減される可能性が示唆された.
ISSN:0513-1731