一般演題】3. アルツハイマー型認知症治療中に生じた脳出血の2症例
【症例1】73歳男性. 3年前よりもの忘れが目立ち, ドネペジル, クロピドグレル内服中. 2008年8月当院もの忘れ外来受診. アルツハイマー型認知症と診断され内服薬を継続された. 2008年9月自宅で倒れているところを発見され当院AMEC 3に搬送. 意識障害は軽度, 右片麻痺, 失語を認め左前頭葉に皮質下出血, 脳室穿破を指摘された. 翌日意識障害増悪し血腫除去術施行されるも第3病日に死亡退院. 【症例2】87歳女性. 4年前からもの忘れが目立ち, アルツハイマー型認知症のため当院もの忘れ外来でドネペジルを内服加療されていた. 高血圧, 高脂血症の加療中. 抗血小板薬投与なし. デイケア...
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Published in | 山口医学 Vol. 58; no. 3; p. 130 |
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Main Authors | , , , , , , , , , , , , , |
Format | Journal Article |
Language | Japanese |
Published |
山口大学医学会
2009
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Online Access | Get full text |
ISSN | 0513-1731 |
Cover
Summary: | 【症例1】73歳男性. 3年前よりもの忘れが目立ち, ドネペジル, クロピドグレル内服中. 2008年8月当院もの忘れ外来受診. アルツハイマー型認知症と診断され内服薬を継続された. 2008年9月自宅で倒れているところを発見され当院AMEC 3に搬送. 意識障害は軽度, 右片麻痺, 失語を認め左前頭葉に皮質下出血, 脳室穿破を指摘された. 翌日意識障害増悪し血腫除去術施行されるも第3病日に死亡退院. 【症例2】87歳女性. 4年前からもの忘れが目立ち, アルツハイマー型認知症のため当院もの忘れ外来でドネペジルを内服加療されていた. 高血圧, 高脂血症の加療中. 抗血小板薬投与なし. デイケア中に頭痛, 軽度の意識障害, 左不全片麻痺が出現し当科受診. 右側頭葉皮質下出血を指摘され, 脳外科入院. 出血の増悪なく保存的治療のみで翌日近医転院. アルツハイマー型認知症経過中の皮質下出血であり, 臨床的にアミロイドアンギオパチーが考えられた. アルツハイマー型認知症には血管因子が示唆されているが, 抗血小板薬の投与に慎重を要する場合がある. |
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ISSN: | 0513-1731 |