一般演題】NO. 9Epstein-Barr virus陽性胃癌におけるDNAメチル化について
【目的】近年, 胃癌の発生にDNAのメチル化が関与していることが明らかとなってきている. 我々はEpstein-Barr virus(EBV)陽性胃癌の発生におけるDNAメチル化の関与を調べるため, EBV陽性胃癌細胞株SNU719および臨床検体を用いて検討を行った. 【方法】EBV陽性胃癌細胞株SNU719について, DNAメチル化をMethylation specific PCR(MSP)で検討した. メチル化が検出された遺伝子について, EBV-encoded small RNA1に対するin situ hybridization法でEBVの感染が確認されたEBV陽性胃癌, 及び陰性コン...
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Published in | 山口医学 Vol. 58; no. 3; pp. 125 - 126 |
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Main Authors | , , , , , , , , , , , , |
Format | Journal Article |
Language | Japanese |
Published |
山口大学医学会
2009
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Online Access | Get full text |
ISSN | 0513-1731 |
Cover
Summary: | 【目的】近年, 胃癌の発生にDNAのメチル化が関与していることが明らかとなってきている. 我々はEpstein-Barr virus(EBV)陽性胃癌の発生におけるDNAメチル化の関与を調べるため, EBV陽性胃癌細胞株SNU719および臨床検体を用いて検討を行った. 【方法】EBV陽性胃癌細胞株SNU719について, DNAメチル化をMethylation specific PCR(MSP)で検討した. メチル化が検出された遺伝子について, EBV-encoded small RNA1に対するin situ hybridization法でEBVの感染が確認されたEBV陽性胃癌, 及び陰性コントロールのパラフィン包埋切片よりDNAを抽出し, MSPを行った. 【成績】SNU719では, 検索した17遺伝子のうち15遺伝子(88.2%)にDNAメチル化が認められた. 臨床検体では, DNAメチル化の頻度は5遺伝子において有意にEBV陽性胃癌で高いことがわかった. 【結論】EBV陽性胃癌細胞株SNU719には高頻度にDNAメチル化を認めた. またこれらの遺伝子では臨床検体においても, EBVの有無によってメチル化の頻度に差が認められ, EBV陽性胃癌の発生にDNAメチル化が関与している可能性が示唆された. |
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ISSN: | 0513-1731 |