1.当院新採用看護師の水痘,麻疹,風疹,流行性耳下腺炎,伝染性紅斑に対する抗体保有状況

【はじめに】新採用看護師の就職前の水痘, 麻疹, 風疹, 流行性耳下腺炎, 伝染性紅斑に対する抗体保有率を調査し, 看護管理上の重要性を確認した. 【対象と方法】対象は平成17, 18年4月に採用された新卒看護師80人. 入職前の3月に, 近医でウイルス感染症の抗体価をEIA法で測定するよう依頼し, その結果をもとに看護部管理室で抗体保有率を集計した. 本調査は平成17年3月と平成18年3月の2回行った. 【結果と考察】対象者の平均年齢は21.7歳, 女性78人, 男性2人. 全対象者は高校卒業以降に各ウイルス感染症の抗体価を測定した経験はなく, ワクチン接種者もいなかった. 各感染症に対する...

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Published in山口医学 Vol. 55; no. 5; p. 181
Main Authors 飯野英親, 小坂まり子, 猪上妙子, 井東光枝, 清水洋子, 花田千鶴美
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 山口大学医学会 2006
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ISSN0513-1731

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Summary:【はじめに】新採用看護師の就職前の水痘, 麻疹, 風疹, 流行性耳下腺炎, 伝染性紅斑に対する抗体保有率を調査し, 看護管理上の重要性を確認した. 【対象と方法】対象は平成17, 18年4月に採用された新卒看護師80人. 入職前の3月に, 近医でウイルス感染症の抗体価をEIA法で測定するよう依頼し, その結果をもとに看護部管理室で抗体保有率を集計した. 本調査は平成17年3月と平成18年3月の2回行った. 【結果と考察】対象者の平均年齢は21.7歳, 女性78人, 男性2人. 全対象者は高校卒業以降に各ウイルス感染症の抗体価を測定した経験はなく, ワクチン接種者もいなかった. 各感染症に対する抗体保有率は, 水痘73/80人(91%), 風疹72/80人(90%), 麻疹69/80人(86%), 流行性耳下腺炎59/80人(74%), 伝染性紅斑30/80人(38%)の順だった. 看護師の抗体価測定の必要性が指摘されているが, 同様に, 配属部署を考慮するのに新採用者の抗体価測定も看護管理的に重要である.
ISSN:0513-1731