エラブウミヘビ油が老齢マウスの遊泳持久力に及ぼす影響(p. 476-481)

エラブウミヘビ油が老齢マウスの遊泳持久力に及ぼす影響について検討した. 53週齢の雄性マウスに6%ラード, 6%魚油, 6%ウミヘビ油飼料を16週間摂取させた後, 体重の2%の重りを尾部につけ水深25cm水温23℃のプラスチックタンクで遊泳持久力を測定した. また, 最終遊泳実験修了3日後に1%の重りを負荷して, 5分間の遊泳後の乳酸, グリコーゲンおよびグルコースを測定した. ウミヘビ油群の遊泳時間はラード群に比べて長い傾向にあり, 魚油群と比べて有意に長かった. ウミヘビ油群の血漿中および筋肉中の乳酸レベルはラードおよび魚油群に比べて有意に低かった. ウミヘビ油群の肝臓グリコーゲンと血漿グ...

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Published in日本栄養・食糧学会誌 Vol. 61; no. 1; p. 40
Main Authors 張貴華, 白井展也, 樋口智之, 鈴木平光, 清水永二
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 日本栄養・食糧学会 2008
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ISSN0287-3516

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Summary:エラブウミヘビ油が老齢マウスの遊泳持久力に及ぼす影響について検討した. 53週齢の雄性マウスに6%ラード, 6%魚油, 6%ウミヘビ油飼料を16週間摂取させた後, 体重の2%の重りを尾部につけ水深25cm水温23℃のプラスチックタンクで遊泳持久力を測定した. また, 最終遊泳実験修了3日後に1%の重りを負荷して, 5分間の遊泳後の乳酸, グリコーゲンおよびグルコースを測定した. ウミヘビ油群の遊泳時間はラード群に比べて長い傾向にあり, 魚油群と比べて有意に長かった. ウミヘビ油群の血漿中および筋肉中の乳酸レベルはラードおよび魚油群に比べて有意に低かった. ウミヘビ油群の肝臓グリコーゲンと血漿グルコースレベルは, ラード群に比べて有意な差は認められなかったが, 魚油群に比べて有意に高かった. これらの結果からウミヘビ油の摂取は運動時に生成する乳酸の抑制や, 乳酸のクリアランスを促進することにより遊泳持久力を増加しているものと考えられた.
ISSN:0287-3516