エリソルビン酸投与モルモットの組織中エリソルビン酸の経時変化 (p.46-48)

エリソルビン酸(ErA)をモルモットに経口投与して, 組織中ErA含量の経時的変化を調べ, L-アスコルビン酸(AsA)の場合と比較した. 5mgのAsAあるいは100mgのErAをモルモットに投与し, 両者の投与後の組織中含量をHPLC法を用いて経時的に測定した. 両者の組織含量とも投与3時間までは増加したが, その後は減少した. ErAは投与24時間後では肝臓および腎臓中にほとんど含まれていなかった. また, 経口投与後3時間までではAsA投与モルモットのAsA含量はErA投与モルモットのAsAとErAの総和量とほぼ同程度であった. この結果, 投与量が等量の場合, ErAは組織に取り込ま...

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Published in日本栄養・食糧学会誌 Vol. 53; no. 2; p. 102
Main Authors 鈴木恵美子, 倉田忠男, 三宅紀子, 西川陽子, 荒川信彦
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 日本栄養・食糧学会 2000
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ISSN0287-3516

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Summary:エリソルビン酸(ErA)をモルモットに経口投与して, 組織中ErA含量の経時的変化を調べ, L-アスコルビン酸(AsA)の場合と比較した. 5mgのAsAあるいは100mgのErAをモルモットに投与し, 両者の投与後の組織中含量をHPLC法を用いて経時的に測定した. 両者の組織含量とも投与3時間までは増加したが, その後は減少した. ErAは投与24時間後では肝臓および腎臓中にほとんど含まれていなかった. また, 経口投与後3時間までではAsA投与モルモットのAsA含量はErA投与モルモットのAsAとErAの総和量とほぼ同程度であった. この結果, 投与量が等量の場合, ErAは組織に取り込まれるもののその量はAsAより低く, 組織中に貯留されにくいことが示された.
ISSN:0287-3516