7. Port Access手術での体外循環における灌流量の検討

「要旨」当院で行ったPort Access手術での体外循環における灌流量の検討を行った. 2005年3月から2009年3月までにPort Access手術を行った, 先天性症例17例, 僧帽弁症例53例, 大動脈弁症例20例を対象とした. 方法は送血を大腿動脈送血, 脱血を先天性症例および僧帽弁症例ではSVC側の脱血を右内頸静脈, IVC側の脱血を右大腿静脈より行い, 大動脈弁症例では基本的に1本脱血のみで右大腿静脈より脱血管先端をSVCまで挿入した. 脱血カニューレを挿入する際は術中透視にて適正な脱血位置を確認した. 使用する脱血管のサイズは通常の体外循環より細いためVAVDを併用し灌流指数...

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Published in体外循環技術 Vol. 37; no. 2; pp. 157 - 160
Main Authors 永田和之, 伊藤新一, 中島康佑, 小森田翔, 與座千沙子, 佐藤浩次, 杭ノ瀬昌彦
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 日本体外循環技術医学会 2010
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ISSN0912-2664

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Summary:「要旨」当院で行ったPort Access手術での体外循環における灌流量の検討を行った. 2005年3月から2009年3月までにPort Access手術を行った, 先天性症例17例, 僧帽弁症例53例, 大動脈弁症例20例を対象とした. 方法は送血を大腿動脈送血, 脱血を先天性症例および僧帽弁症例ではSVC側の脱血を右内頸静脈, IVC側の脱血を右大腿静脈より行い, 大動脈弁症例では基本的に1本脱血のみで右大腿静脈より脱血管先端をSVCまで挿入した. 脱血カニューレを挿入する際は術中透視にて適正な脱血位置を確認した. 使用する脱血管のサイズは通常の体外循環より細いためVAVDを併用し灌流指数を確保した. 結果は各症例において血流指数に有意差は見られなかった. 送血圧は先天性症例で高めの結果であった. 適正灌流指数を維持するためには適切な脱血位置およびVAVDの併用が重要であると考えられた. 今回, Port Access手術での体外循環における灌流量を検討したが, 全症例において適正灌流指数を維持することが可能であった.
ISSN:0912-2664