17. 臨床工学技士による植込み型ペースメーカー関連業務

【目的】平成20年4月より「医療機関等における医療機器の立会いに関する基準」が施行され, 今年度から当施設でも植込み型ペースメーカー関連業務を臨床工学技士が行なうことになった. 現在の取り組みと問題点をふまえ, 今後の課題を検討する. 【現状】心臓手術での体外式ペースメーカーの操作は以前より臨床工学技士によって行なわれていたが, 植込み型ペースメーカー関連業務については各メーカーによって行なわれていた. しかし今年度からは立会い規制によりこれらの業務も臨床工学技士が担当することになった. ペースメーカーと植え込み型除細動器(ICD)の植え込み術, ジェネレーター交換は手術室にて, 両心室ペース...

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Published in体外循環技術 Vol. 35; no. 4; pp. 453 - 454
Main Authors 佐藤貴美絵, 千葉貴裕, 荒宏樹, 遠藤綾子, 稲垣亜由梨, 古山創太, 早坂梓, 福原之博, 服部桃江, 出羽仁
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 日本体外循環技術医学会 2008
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ISSN0912-2664

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Summary:【目的】平成20年4月より「医療機関等における医療機器の立会いに関する基準」が施行され, 今年度から当施設でも植込み型ペースメーカー関連業務を臨床工学技士が行なうことになった. 現在の取り組みと問題点をふまえ, 今後の課題を検討する. 【現状】心臓手術での体外式ペースメーカーの操作は以前より臨床工学技士によって行なわれていたが, 植込み型ペースメーカー関連業務については各メーカーによって行なわれていた. しかし今年度からは立会い規制によりこれらの業務も臨床工学技士が担当することになった. ペースメーカーと植え込み型除細動器(ICD)の植え込み術, ジェネレーター交換は手術室にて, 両心室ペースメーカー(CRT)の植え込み術は血管撮影室で行なわれており, 心内波高値やリード抵抗, 閾値測定などのアナライザ操作と設定を臨床工学技士が行なっている. ペースメーカー外来は, ペースメーカーとICD, CRTに分けて月1回ずつ, プログラマーによるチェックを行なっている. また, ペースメーカー植込み患者に対する手術の際の一時的な設定変更なども行っている. 業務を引き継ぐにあたり, 昨年から各メーカーによるペースメーカーの勉強会を定期的に行い, 臨床工学技士一人一人がプログラマーを操作してトレーニングを行なっている. しかし知識・技術ともに十分とは言えないため, 現在は患者の承諾を得てメーカーに立会いやサポートを行ってもらう場合がある. 【考察】当施設での植込み型ペースメーカー関連業務は始まったばかりであり, まだ知識・経験不足でメーカーのサポートを受けており, 今後も勉強会やトレーニングを継続していく必要がある. また, チェックシートの作成など, 細かい業務内容の確立が必要である.
ISSN:0912-2664