Nl2-1 臨床工学技士養成課程の学生における手術室(人工心肺)実習の現状

【目的】臨床工学技士養成課程における臨床実習のうち手術室における業務は主要4部門のひとつである. 日本臨床工学技士会が提唱する臨床実習ガイドラインでは, 装置や構成に関する理解および, チーム医療に対する役割の理解などが目標に掲げられている. しかしながら各実習施設における具体的な実習の内容に関する報告は少なく, その詳細については不明な点が多い. 今回, 臨床工学技士養成課程の学生を対象として人工心肺実習に対する認識および満足度に関してアンケートを行ったので報告する. 【対象および方法】日本国内の実習施設(3学会構成心臓血管外科専門医認定機構が定める認定修練施設)3施設の手術室で臨床実習(人...

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Published in体外循環技術 Vol. 33; no. 3; p. 325
Main Authors 金子麻衣, 山崎康祥, 四井田英樹, 西垣孝行, 高橋裕三, 吉田幸太郎, 小川浩司, 定 亮志, 西岡 宏, 三木梨紗子, 林 輝行
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 日本体外循環技術医学会 2006
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ISSN0912-2664

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Summary:【目的】臨床工学技士養成課程における臨床実習のうち手術室における業務は主要4部門のひとつである. 日本臨床工学技士会が提唱する臨床実習ガイドラインでは, 装置や構成に関する理解および, チーム医療に対する役割の理解などが目標に掲げられている. しかしながら各実習施設における具体的な実習の内容に関する報告は少なく, その詳細については不明な点が多い. 今回, 臨床工学技士養成課程の学生を対象として人工心肺実習に対する認識および満足度に関してアンケートを行ったので報告する. 【対象および方法】日本国内の実習施設(3学会構成心臓血管外科専門医認定機構が定める認定修練施設)3施設の手術室で臨床実習(人工心肺)を受けた臨床工学技士養成課程の学生51名に対する15項目から構成される人工心肺実習に関連する認識, 理解度アンケート. 集計期間:平成17年4月~平成18年3月. 【結果】回答率:100%, 男子28名, 女子23名. 将来的に人工心肺操作を希望すると回答した学生は84%であった. 一方. 卒後に人工心肺の操作が技術的にできる自信があると回答した学生は2%であった. 複数意見として『実習中に操作に関することを学んでいない』, 『実習期間が短い』, 『見学のみでは操作は難しい』, 『他職種とのコミュニケーションが難しい』という回答が得られた. 【結語】今回の調査により, 臨床実習上の潜在的な問題点が抽出された. 今後, 実習施設間および養成校において継続した協議, 検討を重ねていく必要がある.
ISSN:0912-2664