P-46)分析機器の液面センサーにおける静電容量と流路系の関連性

目的:光, 温度等のセンサーは様々な分野の機器において検知機能として稼動環境の把握や機器制御等に使用されている. 特に分析器において検体や試薬の液面確認に静電容量型液面センサーを使用したプローブが広く利用されている. 今回われわれは, 分析機器における液面センサーの静電容量と流路系プロセスの関連性を解析した. 測定原理:プローブと金属間を絶縁性物質でコーティングされたプローブが血清や試薬等に接触することで静電容量が変化し電圧の変化によって液面を認識する. 使用装置:コアグレックス-800(シスメックス株式会社), DMM:PC-20およびKB-USB1(三和電気計器株式会社). 方法および結果...

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Published in日本医科大学医学会雑誌 Vol. 2; no. 4; p. 263
Main Authors 高木豊, 小林紘士, 三橋太, 飯野幸永, 里村克章
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 日本医科大学医学会 2006
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Summary:目的:光, 温度等のセンサーは様々な分野の機器において検知機能として稼動環境の把握や機器制御等に使用されている. 特に分析器において検体や試薬の液面確認に静電容量型液面センサーを使用したプローブが広く利用されている. 今回われわれは, 分析機器における液面センサーの静電容量と流路系プロセスの関連性を解析した. 測定原理:プローブと金属間を絶縁性物質でコーティングされたプローブが血清や試薬等に接触することで静電容量が変化し電圧の変化によって液面を認識する. 使用装置:コアグレックス-800(シスメックス株式会社), DMM:PC-20およびKB-USB1(三和電気計器株式会社). 方法および結果:コアグレックス-800の試薬プローブを使用し, 電圧をDMMにて測定し解析した. (1)洗浄水の有無の各状態にて機器を作動させ電圧の変化を解析した. 洗浄水の有無によって電圧に変動がみられた. (2)気泡を人為的に作成した後, 機器を作動させた. サンプリング後の電圧が正常時に比べやや高い傾向にあった. 考察:静電容量型液面センサーを使用したプローブの電圧は流路系プロセスに関連する傾向が認められ, 電圧変化を常時捉えることで流路系の把握が可能であると思われた, しかしながら, 分析機器における静電容量の変化はプローブや試薬ビンの形状, 材質により異なるため, 使用機器などの充分な把握と理解が必要と思われた.
ISSN:1349-8975