P-54)健常者における就業前後のABIとCAVIの検討
目的:動脈硬化検査であるABI, CAVIは日内変動はないと言われているが, 就業後に足の浮腫を自覚する人が多いことから, それが, ABI, CAVIの測定値に影響を及ぼすか, また, 性差, 年齢差の有無を検討した. 対象と方法:当院職員20歳代~50歳代の男女各30名を対象とし, 就業前後(同一日の8:00~8:40と16:30~17:10の2回)のABI, CAVIを測定した. 測定方法は血圧脈波検査装置Vasera VS-1000(フクダ電子株式会社製)を用いて両腕両足の非観血血圧を測定し, ABI(両関節上腕血圧比)を算出した. また右腕右足のカフ容積脈波および心電図, 心音図を測...
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Published in | 日本医科大学医学会雑誌 Vol. 1; no. 4; p. 244 |
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Main Authors | , , , , , , , , , |
Format | Journal Article |
Language | Japanese |
Published |
日本医科大学医学会
2005
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ISSN | 1349-8975 |
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Summary: | 目的:動脈硬化検査であるABI, CAVIは日内変動はないと言われているが, 就業後に足の浮腫を自覚する人が多いことから, それが, ABI, CAVIの測定値に影響を及ぼすか, また, 性差, 年齢差の有無を検討した. 対象と方法:当院職員20歳代~50歳代の男女各30名を対象とし, 就業前後(同一日の8:00~8:40と16:30~17:10の2回)のABI, CAVIを測定した. 測定方法は血圧脈波検査装置Vasera VS-1000(フクダ電子株式会社製)を用いて両腕両足の非観血血圧を測定し, ABI(両関節上腕血圧比)を算出した. また右腕右足のカフ容積脈波および心電図, 心音図を測定し, CAVIを算出した. 結果と考察:ABIは就業前後とも標準値内(0.9~1.3)で男女とも有意な変動は認められなかった. CAVIは就業前後とも明らかな変動は認められなかったが, 男性に比べて女性に若干上昇傾向が認められた. 女性は就業後の主訴として足の浮腫, 痛みを訴える者が多かったが有意な変化とはいえなかった. また, 男女共に若干名, 就業後にABI, CAVIに低下を示すものがあったが, それは適度な運動負荷による心拍出量増大による血管の拡張の影響が推測される. 今回, 高齢者まで検討できなかったので, 今後高齢者も含め検討したい. |
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ISSN: | 1349-8975 |