P-118)結腸切除術クリティカルパスを用いた薬剤管理指導業務の取り組み

緒言:クリティカルパス(以下CPと略す)は診療内容のばらつきなどを少なくし, 患者に対して標準化された医療を提供することを目的として, 積極的に導入されるようになってきた. また, 特定機能病院などに導入されることになった「医療機関別包括評価」においては, 病院経営的な面からも大きな意味を持つと考えられる. 我々はこれまで, 第一外科入院患者に対して実施されている「胃切除術CP」を用いた薬剤管理指導業務を行うことによる医薬品の適正使用の推進および経済効果についての解析を行い, その有用性を明らかにしてきた. 本年1月より同科において「結腸切除術CP」が新たに導入された. そこで今回, この「結...

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Published inJournal of Nippon Medical School Vol. 69; no. 6; pp. 668 - 669
Main Authors 瀬尾誠, 宋静香, 本城和義, 伊勢雄也, 片山志郎, 平野公晟
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 日本医科大学医学会 2002
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ISSN1345-4676

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Summary:緒言:クリティカルパス(以下CPと略す)は診療内容のばらつきなどを少なくし, 患者に対して標準化された医療を提供することを目的として, 積極的に導入されるようになってきた. また, 特定機能病院などに導入されることになった「医療機関別包括評価」においては, 病院経営的な面からも大きな意味を持つと考えられる. 我々はこれまで, 第一外科入院患者に対して実施されている「胃切除術CP」を用いた薬剤管理指導業務を行うことによる医薬品の適正使用の推進および経済効果についての解析を行い, その有用性を明らかにしてきた. 本年1月より同科において「結腸切除術CP」が新たに導入された. そこで今回, この「結腸切除術CP」を用いた薬剤管理指導業務についてもその有用性を検討したので報告する. 方法:「結腸切除術CP」における汎用薬を抽出し, 「結腸切除術CP汎用薬チェックシート(以下, 「チェックシート」という)」および「結腸切除術CP薬歴管理表(以下, 「薬歴管理表」という)」を作成し, これらを用いて薬剤管理指導業務を実施した. 考察:入院時に作成された「薬歴管理表」を用いることにより, 薬歴記載時間を短縮でき, また, 「チェックシート」を用いることにより疾患併用禁忌, 重大な副作用およびその初期症状を明確にモニターすることが容易となった. 従って薬剤師の業務内容を標準化し, 医薬品の適正使用に貢献できると考えられた. 今後は更に症例を重ね, 「結腸切除術CP」を用いた薬剤管理指導業務の有用性を明らかにしていきたいと考える.
ISSN:1345-4676